第11章 雪と真相
ケイト『いやいや、影響をちょっとばかし受けた…
んー(師匠?でもそれは教えない方がいいだろうな。
だとしたらなんて言おう?)
そうだなあ…(これしかない、か…(ふっ))
『大切な家族』です^^//』
アミッド『……ロキ・ファミリアは幸せ者ですね。それほど想われて』ふう
ケイト『やだなあ。アミッドも愛してるよー?
今まで皆を助けてくれて、本当にありがとう^^』にっこり
アミッド『見せしめのつもりですか』怒
思わず溜息を零すアミッドに彼女は言い張り、悪気のないそれに怒りを示した。
アミッド『まったく…周囲に人がいるというのに;』額押さえ
ケイト『ふっふーん!
私の愛は、堂々と言える!私の誇りだ!えっへん!!』
アミッド『それは誇りとは言いません!!酔狂です!伊達です!』
ケイト『酔狂や伊達ではない!!(かっ!)
自分の中の想いを正直に伝えているだけだあああああ!!!!』拳を天に掲げる
アミッド『ですから叫ばないで下さい!!!叫ぶ必要はないでしょう!!!?・・』かっ
もういっそ追い返してしまおうかと溜息をついた頃、
目を向けるとそこには、先程の明るいそれらとは違って沈んだような表情を浮かべる彼女がいた。
ケイト『…頼むよ、アミッド…どうにも嫌な予感が消えないんだ……
どんだけ明るく振る舞っても、逆に増していく一方なんだ…
この箱、手元に置いておくことも考えた。誰かに渡すことも考えた。
でも…そうすれば間に合わない可能性がどうしても出てくる。
その人にとって手の届く範囲しか、助けられなくなる。
助けられない人が出る可能性が…どうしても、消えてくれないんだ。
だから……怪我人が集められる場所で、一番信頼出来る…ここしか、ないんだ』
アミッド『!!』
カウンターに乗せた箱を前に…カウンターに乗せていた手が拳を作り、強く握り締められた。
ケイト『ごめん…怖いんだ……(震)
全部失って…走って…辿り着いて……
やっと…やっとできた、大切な居場所なんだ……
誰も…失わせたくないんだ』ぽとっ
震えながら涙を零すその様子に、アミッドは悟った。
失わせない為の方法をたくさん模索した、その上でのやり方が…精一杯の方法が、これなのだということに。