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Unlimited【ダンまち】

第69章 文明開化





だから…あれほどの何も施しようがないほどに軋轢が生じ、決定的な事態が起こってしまった。

自業自得というか…
自分で呼んだ災禍で、身を亡ぼすに至った。


殺されたのが自警団の身内でも、同様にあっさりと…
あの命令は理解する為には必要なことだった、で割り切っていたせいか…謝りもしなかった。悪かったと申し訳なさそうにもしない。
そればかりか追及されたその時に、責任を取って2代目に譲る意向を露わにし、日本へ隠居するとまで堂々と言い出す始末…

見るからに責任を取ってない…
後始末も尻拭いも全て人にさせる腹積もりなのが明白だった…

それが火種となり、あんな事態へと発展してしまったのだろう…


僕は、ケイトへ後の顛末をある程度掻い摘んで説明した…



初代が追い出されるように日本へ逃げた後
次の日から2代目となったボスが筆頭に立ち、初代の勝手に振り回され続けた犠牲者、身内が殺されたものを募った。

それまで激しい抗争を繰り返して一般人を巻き込んでいた3つの巨大マフィアを自警団としてではなく、1つのマフィアとして『血命同盟(血も命も分け合う血盟同盟という意で)』を結び、1組織として纏め上げボンゴレファミリーとした。

それと時を同じくして、僕は門外顧問を立ち上げた。
ハーフボンゴレリングの管理を任されることになるだろうとの見通しから。ケイトの夢を支えたいというのもある…


そうしてボンゴレファミリーの骨組み、土台が整った。

それから2代目がしたのは、初代の被害者の会のように…
集わせた者達に対し、このような私情かつ私怨の命令は1度だけという名目で、初代の大事なものだけを全員殺すという命令、ガス抜きを実行に移すこととした。

そこからは存外早く事が進み、2代目へ譲ってから5か月後、計画通り1日の内に全員がボンゴレファミリーに殺され、その日の内に初代は自殺した。



そのことにショックを受けてはいたものの…

一番ショックだったのはエレナを治せなかったことで、深く悔いていた。
いくら回復しても治すほどにお腹の子に炎を渡すのでエレナだけ治せなかったのだ…

何度も何度も慟哭を上げ、たった一人の女性の親友に謝罪していた…

助けられたのは…エレナの忘れ形見(赤子)だけだった。
男の子だったそれは、皆の炎も受けた風の炎で未熟児でなく健康な新生児にまで育てられた。


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