第69章 文明開化
立ち上がる前、もう一度だけ釘を刺しておいた。
フィン「君の人生ではない…
人のこと。
流す。
わかるね?」
ケイト「うん!
こっちからすれば親切心でも…
そうとは受け取られない。邪魔とされる、か」
フィン「ああ」
ケイト「…あとは…強がらず頼る…?」
フィン「無理をしないように、という戒めだよ。
君は人のこととなると見境もないし、出来ないし、気にしなくていいことと流せないし判別も効かない。
自分を他人事として後回ししやすい。
そうなる前に…ね?」
ケイト「なるほど!わかった!
そうなる前に!
ちゃんと人に言って、どうすればいいか相談する!
でもって…その人が選んだ先に待つのが痛みでも苦しみでも、流すべき所は流す…」ぷるぷる←すっごい嫌そう
フィン「……;
一応尋ねておくけれど…;(苦笑)
苦しみや痛みがない道なんてないだろう?」
ケイト「ない!」
フィン「…人の道は、本人が決めるものだろう?」
ケイト「うん!」
フィン「流すしかないね?」
ケイト「…………うん;」ぐすん&しょぼーん
フィン「こればっかりは気持ちの問題だからね…^^;
折り合いを付けようとして付けられるものでもないだろう…
『あくまで』君個人の感じ方、だからね」
ケイト「……あい;」ぐすん
フィン「君個人の問題…だというのもわかるね?」
ケイト「うん…;」しゅんっ
肩を落とし胸に顔を埋めてくるケイトに、僕は笑いながら頭を撫でた。
自分の気持ちを宥めるので一杯なのだろうと判断し、頭を撫でて落ち着けるようサポートに努めた。
数分経って大分と落ち着いてきたのを感じ、動き出すことにした。
フィン「そろそろいいかな?)
さて、と…そろそろ食べよう(すくっ)←立ち上がる
たまには僕が料理でもしようか(すっ)←腕捲り
何がいい?好きなものを言ってくれ
ケイト「唇!!!」かっ!!!←真顔
フィン「料理ですらない!!!?;)
食べ物をさ?^^;」
ケイト「唇を!!←ずいっ!
唇を!!!←ずいっ!!
唇をおおおおおお!!!」ずいいいっ!!!
すぱぁん!!!
フィン「真面目に…答えてくれ;」はあっはあっ
顔面に迫り寄るケイトへ反射的にベッドに突っ伏させるようにハリセンを振り下ろした体制のまま、肩で息をしながら…辛うじて言葉に出たのがそれだった;