第69章 文明開化

それがあったのは昼前後だったが…


フィン「君も君で…あれこれ悩み過ぎて、意見とか感情でごちゃごちゃになっていて、整理に必死だったんだろうね…

ごちゃごちゃ言ってないではっきりしろよ、と感じる人もいたかもしれないが…

もしいたらどうする？」

ケイト「出来ない！！」えっへん！
すぱぁん！！！

ケイト「出来るなら最初からやっている！！；」ぐすん！
フィン「もう少し申し訳なさそうにしたらどうなんだ！？；
ある意味潔いけど！；」

ケイト「だって整理ついてたら最初っから言ってるもん！！；」

フィン「うん…そういう人だからね；ははは；」苦笑

会話を続けていく内、引きつった笑みを作りながら…

僕はふと、あることに気付いた。


フィン「これは一つの推測なんだが…

君が彼のことに執着していたのは…
実父やいじめっ子とは違って、印象が優しかったから。
だと、僕は思っていた。

だが、実は違うんじゃないか？


話せばわかってもらえる、いい人、と思っていたのに
いくら伝えても、他のことを取らず、適当に扱い、自らのことのみを取った。
元敵への風当たりや扱いもそうだが、力の利用しかせず、尽くしたことも尽くそうとしたこともない。
身近でなければ、殺しでも、器物損壊でも、死ぬ気で謝るも死ぬ気で直すも死ぬ気で弁償するも一度もしない。

目の前の結果、それまでのイメージ、彼という人間の本質…
結局は自分と身近な人以外は決して大事にしない、それ以外への優しさも口先だけの人でしかなかった。
身近でない人のことを考えて動ける人ではない。他のことで痛み、ブレーキを踏んだり、不幸を減らそうと努力出来る献身的な人ではないんだ。そもそもが深く物事を考えない。

ちゃんと見るようになってからわかったことだろうが…
君は人のいい所ばかり見ようとして、肝心な部分に蓋をしてしまっていたのだろう。

お前のせいで世界が滅ぶと正直に伝えたとして…
その教えた当時、真に受けず、質の悪い冗談だと一笑に付されるばかりか、敵視までされる始末、更には同様に彼のみの都合だけで散々振り回され続けた。
一様に意に介さず、笑って…笑って、変わらずに、続けてきた…周囲を手前勝手な死ぬ気で破壊し振り回し、ごめんさえも抱かず、いくら指摘を受けても笑って繰り返してきた。


…‥裏切られた気分になったんじゃないか？」