第69章 文明開化
ケイト「そうそう。使える人が大幅に増えたんだってね…
王族でもまともな人、身近にいた…;
リヴェリアとアスフィまともだもんね」
フィン「それよりも首を自ら差し出したと聞いたんだが?」じと目
ケイト「…;
無用な争いが勃発して誰かが余分に死ぬくらいなら、って…
そう、思っちゃってさ;」
フィン「君は自分の命を大事に……
今こそしてはいるが…記憶を失ったとしても大事にするように頼むよ、是非;」
ケイト「はーい;
同盟国でも、似たような災禍に見舞われ兼ねない。
そのことが心配でならない。
痛みも苦しむ間もなく…その魂に安らぎを、安寧を、幸せを…」
フィン「傷付けるのが嫌なんだね、本当に…」
ケイト「お互いの為にならないからね…
消耗し、怨嗟を買い、更なる災禍を招き、混沌を呼び込むだけ…
相互理解の為ならば実にはなる。
だが…そんなことを考えずに搾取する為にしかしない人が多いんだよ。
特に勝ち目のある戦いしかせず、労せず楽して実を得ようとする人の多きこと多きこと…←俯
はあっ」嘆息
フィン「それが人間の欲というものだ…」
ケイト「…ここで通用するのは、しないと予知が確実だからだ。
たとえしても魔が差したか、相互理解の為、納得の行かないことがあってぶつかり合う為だ。
一方だけが全て罷り通っていては更なる争いを呼び寄せるだけ。
意図せずやるものが優しいからいい、正しいとする理屈がおかしい。
もしそうなれば不幸な目に遭い続けぬ代わりに他が全て報いれなくなる、一個人一団体のみの為の社会となってしまう。
それではいつか必ず潰れてしまう…
だから心配でならない…
同盟国でも同じ事態に陥らないか…
それが当たり前とならないか……
本人の自由だから仕方ないんだが…;
同盟国も結界を張るべきか…
でもそうなったら、決め付けや差別を呼び兼ねない。
区別として結界を実現してはいるものの…
他国ではそれをもとにして差別をすれば墓穴を掘る、だから結界起因の差別やいじめの実現化はされてはいないものの…
同盟国に任せればいいものの…弱ったな…
心配だ…」
フィン「優し過ぎるよ…
『鞘の心を大事に。後は各個人自由に』
それだけを伝えておいて、本人の自主性に任せよう。
既にその教えは同盟国全てに実施されつつあるようだし、剣の配布は除いて」