第69章 文明開化
子供の発想は奇抜なもので…
崖を上る時に使うスパイクにしたい、髪がもさもさしやすいのでストパーにしたいという子もいた。
剣は各個人の身長や要望に合わせて、サイズも長さも全員異なる。
3か月以内としたのは制作に時間がかかる為、大方の目安を教えてもらう必要があるからだ。
ケイト(理事長)「…持ち歩いても恥ずかしくないようにね?^^;」
『はい!』
キラキラと目を輝かせ、楽しそうに走り回っていた。
勿論、『周りに迷惑にならないよう』忘れずに。
9学年より上は皆、面構えが違う。
それもそのはず。
鞘を堂々と帯剣している者もいれば部屋に飾る者もいる、が、心は既に固まっているのだから。
剣を持つに当たり、相応しい人物となることを――
8歳となる前日、晩の内に犯罪を起こそうものなら…
ケイト曰く「私が全責任を持つ。やれ。やってくれ」
子を迷わず信じろ、自由裁量を与えても他を不幸にする為に暴れないと。
理由は…「信じたいから」
結界は私の分身だ。それを越えて、死を乗り越えてもなお来れる。犯罪するぐらいなら死を選ぶ人達だから…
渡した日、「お前達が何か起こしても全て私が責任を取る」と国王が直々に言っていたことを明かされる。
それを聞いて愚行に走るものは一人としていなかった。
これからの歴史上も、誰一人として…
この行事は、神国文明の最たる信頼の証として記され
未来永劫、神国がある限り続くこととなる。
それに伴い、神国の民は、帯剣するものを恐れでは無く、信頼の目で見る者ばかりとなった。
たとえ国外から来て遊びでしようとする者が現れようとも、即座にお守り下さるだろうという…全幅の信頼と共に。
例の『剣の刀身』の奇抜なアイデアをもとに、アイデアを集めることが実施された。
神国に住まいがない学生には学生寮があり、1人4LDK1室が配布される。
そこには家族もペットも住め、そこから職場でも行ける。
遊ぶでも仕事になり、各個人に合わせた職業が自由に与えられる。
学生でも家族でも自由な発想をアイデアとして出せる。
~学年~番「本人or家族(本人との関係)」で提出すること、提出時の日付も忘れずに。
日付記入は誕生日を迎える=学年が変わるからだ。
提出したアイデアが採用されれば勲章と報奨が貰える。無論お金も…