第69章 文明開化
黒鋼「……元手が0だからかなり儲かるって寸法か…」
ファイ「うん。
スカイボードの練習場もかなり広いみたいだから、安心して練習できるねー^^♪」
そしてスカイリングが始まった…
サクラが制御も効かず助けてと求める中
小狼とファイにぶつかり掛けた時、助けようとした小狼には触れ、しなかったファイには触れられなかった。
干渉し合いたいと思わない限りは接触し合えない。
その際には互いに衝突せず、すり抜ける。
お互いに触れたいという想いが重なり合う、すなわち了承が無ければ異空間同士となっているそれら同士の接触=干渉し合えない。
他にも見たい人だけに意識を絞れば、それ以外は任意で見えなくもなることを知った。
スカイリングを一通り終えて身に付けた後、ファイが神国独自の護身術を説明し出した。
ファイ「そうそう。
魔法を使えない人でも、魔力を集中させて強化するって技術があって…
で、その上で使う風月流って武術に関しては、3つのポイントを押さえておけば最低限なんとかなるって教わったよ。
国民は皆、護身術として基礎だけでも身に付けさせられるそうでね?
まず一番は、人間の力の入りにくい場所の把握。
右の手足なら左、左のなら右って感じに、内には力を入れやすいけれど、逆は内ほど強くはできないし、全身の力を無駄なく伝えるのには不向きなんだって」
黒鋼「おお!」
小狼「ホントだ!」←実際にやってみている
サクラ「凄いです!」
ファイ「次に、力むと遅くなるから、力みは全て捨てて鞭をしならせるように脱力して当てる、そして当たった瞬間に全身の力を流し込むように撃つ。ぶれさせない為に重心を必ず低くしておくこと」
黒鋼「注文が多いな」
小狼「それだけ動きに無駄が減る、体力が長く持つということではないでしょうか?」
ファイ「最後に、動きのベクトルに合わせて向きを逸らすこと。
直線の動きは横からの動きに弱い、横の動きは縦の動きに弱い、縦の動きは直線の動きに弱い、斜めからの動きも直角となる斜めの動きに弱い、って感じでね?
ちゃんとどちらの手足からの攻撃か、見極めた上で対処すること。
それだけで、相手は攻めにくくなり、こちらはカウンターとかで攻めやすくなる!
相手の動き、機微を、全身も一緒にしっかり見て、教わった基礎を用いて無駄なくやるのがコツだって」