第69章 文明開化
フィン「?何のことだい?」
ケイト「さっきフィンが言ってた人のこと!
何とか助けたいって必死で…あんなことになるとは思わなかった…
けじめ付けたくて謝ってるんだけど、それだけではとても…足りない」
フィン「いいや、早い話が僕達は「神々に利用された身」だ。
それを通して学ばせたかったんだろうが…
やんごとなき事情があったにしろ…もう少しね←やれやれ嘆息苦笑
だから君が謝ることじゃない」
ケイト「でも付き合ってくれた!全部、世界、見て、それでも…
逃げ出すことだって、投げ出すことだってできたのに…そうしなかった!」
フィン「当たり前のことで
ケイト「当たり前なんかじゃない!!」
フィン「!!」瞠目
涙を潤ませるケイトに、僕は息をのんだ。
ケイト「私にとっては…当たり前のことなんかじゃない!!
死ぬより辛い中での、僅かな光明で…
支えというか、唯一の光(フィン)なんだよ!」
フィン「大袈裟な^^;」
ケイト「記憶共有出来てるし!唯一だし!
0じゃないから死ぬほど嬉しいんだよ!!」涙
フィン「なるほど…←瞠目
それこそ目も当てられなかった、というわけか←微笑
心の支えとなれていたのなら…本当によかったよ」なでなで
ベッドの上で互いに正座し合ったまま。
僕はケイトへ膝を寄せ
両腕の中に閉じ込めるよう抱き締め、頭を撫でた。
ケイト「人は全て大事にしたい、不幸な目になんて遭って欲しくない。
でも醜い人のが多くって、滅ぼしたい気持ちがあああ!
鎮まれ!;」頭抱
フィン「はははっ^^
目の前にいる人が、人の全てではないのだからね?
君は大体極端だから…
見ているこちらとしては、極端に走らないか心配だよ」苦笑
ケイト「頑張、ううん!(頭を振る)
気を付けるように、心掛けるよ!
メモしておかないと!」
市民カードを即座に取り出し、メモ機能を使って「重要!」と吹き出しと共に書き留めるケイトに、僕は目を細めて笑った。
もし…もし、何かがほんの少しでもずれていたら
出会えていなかった――
そうしていたら…こんな風に向き合われることも…
愛されることも…楽しい想い出も…自分とは違う在り方も…
ありのままでいられる心地よさも…未知と関わり、共となる新鮮さも…今ある幸せも……
作れることは、無かっただろう…少なくとも、君とは……