第68章 騒動
フィン「なるほどね…
いい人だと、言い切れる訳ではないと」
ケイト「……うん」頷
マヤ&フィン『甘ったれるな!!』
ケイト「!!?;」ぎょっ!!
フィン「その中ででも自分を愛せ!大事にしろ!!
人へ当たらず!非行に走らず!仕返しも八つ当たりも復讐もしない!同類になりもしない!!
そんな自分を誇れ!!「お前達とは違ってやり切ったぞ!」と叫べ!!」
マヤ「そんな責任も取れない、マジにもなれない空っぽなクズ共に打ち勝ったんだろうが!!
あんたの勝ちだよケイト!!
同類に走るのはいつだって出来る!だがあんたは耐えた!同類にならなかった!!
あいつらと二度と会えなくなる最後の瞬間まで貫き続けたのは他でもないあんただ!!!
誇れ!!堂々としろ!!!そして…あんたがあんただと認めろ!!!!
そう在ると決めたのも、言動を取ったのも、他でもないあんたなんだからね!!!!
甘ったれんじゃないよ!
ろくに見もしない聞きもしない、気にもかけもしない!!
そんな輩にいつまでも叶いやしない淡い希望なんざ持ち続けんじゃないよ!!!!
持つだけ無駄な相手ぐらいわかんないのかいあんたは!!
そんな奴等に縛られるより大事なもん見な!!」
ケイト「……………私……いい人なの?」
『当然だ!!!!』
気付けば僕以外にも…
精霊王もマヤに引きずられてか葉っぱ塗れで、よれよれの雑巾のようになりながら佇んで
守り人も精霊達までもが一緒になって叫んでいた。
マヤ「根っからのいい人だから!
最初から相手の心になって考えてしまう思い遣りが外せないんだろ!!
相手によってコロコロ外したりとっかえひっかえしたりするのは臆病者や卑怯者のすることだよ!!
だがあんたは違う!全面そうだろうが!!」
フィン「言いたいことは粗方言われてしまったが…
さっきも言ったように、重く考える必要はない。
傷付ける相手、殺す相手、相手の気持ちになって考えることが出来る。
相手を選ぶのではなく、相対する全部にそう在ろうとすることが…いい人の定義だと思う」
ケイト「…でも…全て自分のせい
マヤ「おこがましい!」
フィン「何もかも自分一人で背負い込むな」瞑目&嘆息
ケイト「…でも…気が触れそうになる。
…←俯き昔のことが想起する
黙っている他ない。
それ以外、存在を許されない。