第68章 騒動
ケイト「それはもう昔っから…」嘆息
フィン「……何故…いや……
そうならなければ…耐えられなかったのか…っ(涙)
(ぐしゃ)←前髪を右手で掴み上げ
やはり、そうさせられていたのか…意図的にではなく、そうならざるを…
ケイト、君がいなければ…きっと家庭は、成り立たなかっただろう。
実父は思い通りに動く君を気に入り、思い通りに動かない姉を嫌っていた。
君が潤滑油になっていなければ、最初から…家庭は維持されなかっただろう」
ケイト「んー…←点を見上げる
どうでもいいよ、もう」
フィン「!!?」瞠目
ケイト「もう…何を思っても…どうにもならない。
帰りたくても、変わって欲しくても、どうにもならない。
何を願っても、何を祈っても、何を想っても、どう在っても何でも自由にする。
私の願いも想いも何もかもが通じないし、通じるような人達じゃない。
育ての父母と妹のように…しっかりと見て、聞いて、寄り添おうとする人達ではない。
だから…‥もう…いい……
………沢山だ……」
フィン「………君がいい人じゃないと言いたかったのは…」
ケイト「私は…誰も救えなかった……
肝心な時…無理だった。
誰か、見て――
誰か、助けて――
誰か―――っ!
誰か――――っ!!
そう願う自分、甘えようとする自分…無駄だと気付くのに、時間がかかり過ぎた。
人に希望を抱くことも、何もかもが…全て無駄で……しようのないこと……
自分が動くしかない…守りたいなら守る為に動くしかない…もう後悔しないように……もう…誰も泣かないように……
誰かに話す?
ははっ、馬鹿言うなよ…^^
耳を傾ける人なんて一人として現れたことも無いよ」微笑
フィン「……全てを諦めたように笑う、か…確かにアスフィの言う通り、だね…
そうか……
でも、それは…実体験を踏まえた上で作り上げられたもの、君自身だ」
ケイト「どうかな……
私も…醜い人だ。
人へ縋りそうになる、温もりがどうしようもなく欲しくなる、個人的な欲求ばっかりで迷惑を掛ける…
結局…フィンには死ぬほど甘えまくって、傍にいて欲しいと叫んでしまう。
実父や実母や祖父母から犬猫みたいに接され、中身よりも言うことを聞く方が重要。
ぐじゃぐじゃ過ぎて整理が追い付かない、どれが本当の自分かすらわからない。
…だから…」