第11章 雪と真相
ケイト「くる…しんでたの?」
苦しんでくれてたの?――
一つの想いが私の中に去来する。
そんな人は、それまでに…現れたことなんて……
そんな想いが自分を掻き立てた。育ての家族もまたそうだった。
でも…それ以外の全ては、そういうものでしかなかったから。
ティオネ「当たり前でしょ!!
あんたの過去は皆知ってるわよ。だから余計気になってんのよ!
それで塞ぎ込んでるし抱え込んでるしろくに言おうともしないし言うかと思ったら長いし」くどくど
ケイト「うぐっ!;」ぐさっ
ティオネ「整理しようとしながら言ってるのはわかってるけどね!
あんた見てたら…逆に苦しくなるのよ。
それで嫌うわけないでしょ。そもそもアイズが連れてくるほどの奴だからって…逆に興味しかなかったわ。
だから…下らないって思うのよ。そうやって悩んで自分を苦しませて、逆に苦しませてるその行動自身が。
あんたにとって、大切なものは何なのよ」
ケイト「それは……今の、家族」
ティオネ「だったら胸張って堂々といなさい!
過去なんてものより…
今そういう奴等はいないんだから、苦しむのは損でしかないのよ。
今ここにいた時も、外で遊び回る時も…散々楽しそうな顔してたじゃない。
あんな無邪気にはしゃいで…どんな幸せな生活を送ってきたのかってぐらいだったわ。
その家族を苦しませる行動取って、あんたはそれでいいの?」
ケイト「いいわけない…全然…よくないっ!」
ティオネ「だったら…団長を悩ませてんじゃないわよ。
今を楽しめって酒の席で言ってたでしょ。失いたくないって想いも十分わかる。
でも…肝心の失いたくない人にまで悩ませてるんじゃないわよ」
ケイト「っ…(涙)
…うん。ありがとう…
ごめんね。囚われなくていいって言われてたのに、また悪夢見たら…また皆、傷付けそうになったらって…怖くって;;
自分で自分をコントロールするには、過去を思い出しながら整理するしか、克服して乗り越えなきゃって……
もう既に乗り越えたはずなのに、また…そんな風に恨みやそういうので暴れそうになって…;;」
ティオネ「あんたの暴走ぐらいわけないわよ。
絶対止めるから、頼ればいいの。
いっそのこと一度思いのまま暴れればいいわ」ぽんぽん
ケイト「でも…めいわk
ティオネ「ほらまた気にする!!」
怒ってる?;