第11章 雪と真相
ティオネ「そりゃ確かに心配よ。私だってたまに団長に嫌われたらって思うわよ!
でもね、気にしてたってしょうがない。
そもそも気にして頑張った所で、他人は評価しないわよ。
そういうもんでしょ?世間やそういうものなんて。
あんたの視野で、あんたの基準で、あんたの範囲でそういうのをしようとしないようにやってたってねえ。
他人やその基準は関係ないの。限界があんのよ!!
だから…自分の中で天秤掛けて重い方取りなさい!!
オッタルとの戦いの時取れたでしょう!!?
で、傷付けた本人が気にしてないんなら気にしないでいいの!
気に留めて自分を追い詰めるなんてふざけたことしなくていいの!!
あんな過去引きずって気にして悩むよりもね、自分の今やりたいこと見なさいよ!!!
あんた見てると歯がゆいのよ!!いつまでも変えられないこと考えて繰り返さないよう怯えて!
私達はそんな人間じゃないって頭じゃわかってるのは見てたらわかるわよ!!
でも長年の習慣から取り払えないのもわかる!!!
ちゃんとわかってるのよ!!!
でも…それでもねえ!!
あんたが!自分で!自分を苦しませて!
団長自身も力になってるのに、なろうとしてくれてるのに!!
そんなあんたが逆にまた苦しませてどうすんのよ!!!!(涙目)
団長自身どうしたら救えるか考えてて、頭悩ませてる時もあって…一人の時まであんたのこと考えて笑ってる時もあって……
(ぎり)そういうの、あんたは見たことある!!?」
ケイト「え?」ぽかん
ティオネ「団長は見せないようにしてるけどね!あんたのことが大事で仕方ないのよ!!!
大切で仕方ないのよ!!そりゃその過去は呪いみたいなもんよ!!!
雁字搦めに縛られて、身動きとれなくて、でも力になりたくて頑張ってて…
そんなあんたを見過ごせなくて…そんな風に苦しむあんたを見て、団長は苦しんでんのよ!!(涙)
だから…(ぜーぜー)
目に見えてるものや、聞こえるものだけ見るのはやめなさいよ。
過去の痛みや重みなんかに、いつまでも負けてんじゃないわよ!(ざっざっざっ)
そうでなきゃ……
団長が…心配してる人達が…報われないでしょ」ぎゅうっ!!
壁にめり込んだまま聞かされたティオネの想いは自分がまだ見えてなかったもので…
ティオネに歩み寄られて抱き締められる中、涙が零れ落ちていた。