第68章 騒動
フィン「…^^;
そうだね…
基本的なことですら守れない人もいるからね」
そう苦笑し合う中…
お互いに、互いの言わんとすることが通じ合って、互いに笑った。
その折、完全に発情が消えた…
2人きりで落ち着き、唇を奪った。
心行くまで何回も奪った後…世界樹の実の効果が切れたのを神の力でも再確認した。
色んな意味で落ち着いてきた所で…話を切り替えた。
フィン「細かい所は神石や皆に任せればいい。
君は大まかな方針を決めればいい。
些事や詰めていく作業は専門に任せるべきだ」
ケイト「…そっか…わかった!
升の隅は皆、私は大まかを。だね!」
フィン「???…うん、そうだね^^;
(比喩表現かな?」内心首傾げ
後に、僕は教わった。
前世、父上から家長としての在り方を説明された時に、それで教わった。
その内容が、父上からの教えと重なったのだと。
戦国時代…
10になった頃、父上は私を呼び出し、正座させた。
木の升を手にして味噌を掬い、木の匙を取り出し、ケイトの前に正座した。
父上「これから家長としての在り方を教える」
匙を眼前に見せ「これがお前だ」と言われ
升の中にある味噌を、仕事と称した。
どうする?と問われ、一頻り首を捻って考えていた。
全部出す?と言うと、すぐさま首を振られた。
父上「家長のお前が全部してどうする!
よいか?周りのものを使うのだ。何の為に下仕えがおる!」
前世ケイト「あ…」
父上「お前一人で抱え込むことはならん!
よく見ておれ。
匙で掬える分をお前がやる。掬えない分、つまり細かい分は人へ任せろ」←掬って見せる
前世ケイト「はい!」
父上「お前が倒れればそれを掬うものすらいなくなる。
すなわち、方針も見失い、何をすればよいか、何から手を付ければよいかもわからぬ状態となる!
そうなれば行き着く先は路頭だ!(だんっ!)←匙の持ち手の角を畳へ叩き付ける
家は文字通り瓦解し倒れる!家長としての責務は重大であると知れ!!」
前世ケイト「はい!!」気を付け
正座したまま姿勢を正し、真っ直ぐに父上の双眸を見やると
微笑み、頭を優しく撫でたらしい。
あれほどに厳しさと優しさを備え、真っ直ぐに向き合える武人は、父は、この人しか知らなかった。
そう言い切れるほどの存在(憧れ)だったそうだ。