第68章 騒動
フィン「待ってくれ。
流石に王族が聞くとしてもメリットが
ケイト「メリットなら山積みにあるよ」
フィン「?…あるとしても、問題点がわかるだけか…ただの愚痴に何の意味が
ケイト「施政を堂々と歩けない国王だって聞ける。つまり目安箱となる。
同じく気軽に出歩けない王族の子供達の社会勉強にもなるし
情報も国民の生の声も聴けるし、対処法も専門の人と一緒に考えられるし取り組める。学びの場にもなる。
そういったことをしていますが王族だとはバラしていません、ともできる。
逆に無償でやってますって王族へのイメージアップも図れる。
『私達王族は、国民一人一人と共に、より良い国を、社会を目指し、暮らす場としたい。その為には労力を惜しみません』とも出来る」
フィン「……天才か?」
ケイト「?
いや、あくまで一つの可能性に過ぎないよ?
フィンの言うように問題の方が多いかもしれない。
家庭の仕方ないことだったりもあるだろうし、王族への不敬罪で逮捕なるとかで怯える人もいるかもしれない。逆に意気揚々と不平不満をぶつけたり会社の名前や苦情をぶちまける人だっている」
フィン「それだけ問題点を把握出来ているだけで十分凄い方だ」瞑目&腕組←頭を悩ませている
ケイト「とりあえず…」
フィン「うん?」
ケイト「王族にさせるって情報は極秘裏にした方がいいってのが私の考え。
かと言って聞き過ぎるのも潰れるから、バランスよくばらけさせて聞かせるつもりでもある。
市政の流れを知る情報源にもなるから、嘘の情報をばらまかれる可能性もあるけれど、それは研究省の情報科で何とでも出来る
フィン「情報科も世界全土に!!?;」
ケイト「いや、流石にそこまでは拡げる気はないけれど…
同盟国が自身の情勢を知りたいっていうのならってだけのつもり。
でもね…国王も国王で責任重大だからストレスが一番多いんじゃっていうけどさ…
皆が皆、別のストレスや苦しみを抱えてるって方がしっくりくるんだ。
だから…1番はそっちかな…どう捉えた方が楽か、とか。今後またあったら、とか…そういうの、気軽に話し合える場で在って欲しいっていうのが本音。
だとしたら専門家も要るし…カウンセラーと医療従事者の卵に?いやでも対処を間違えば危ないし」
フィン「……君は…本当に……相手の心を、幸せを、何より考えるのを主軸にするんだね」