第68章 騒動
フィン「それはそうだろう。
バレないように破る人だっている。それこそ見えないようにね…
その醜さは…君が一番わかっているだろう?」
ケイト「うん…
人のものを壊してない。暴力も暴言も振る舞っていない。犯罪もしていない。
それでも…それをしたかのように、扱って、やりたい放題にやり続ける醜さを、私は痛いほど知っている。
だから…そういったことが出来ないように、する外ない。
人々の心掛けで無理なら…想い合いも、思い遣りさえも無理なら…それしかないと思った」
フィン「だが、信頼していないと取られるよ?」
ケイト「それなら警察も全部撤廃しろって話に飛躍するんじゃない?
まあ…確かに息苦しいかもだね……
そう思ったからこそ、本人が訴える気があるか否か、許せないか許せるかの判断、決断をする義務を与えている。
権利ではなく、義務を。国民も、それ以外も、全員に。
苦しみは――無くならない
決して――どんなことがあろうとも、決して無にはなり得ない
だから…犯罪に手を染める前、事前に…『乗り越える手助け』をする組織を作り出す」
フィン「!」
ケイト「苦しみとの向き合い方…乗り越え方…それを教える。
それぞれの場合と時を状況的に分析させて、支え手助けするバディ制またはトリオ制。←1997ページ参照
学舎でもさせてたそれを…仕事でも取り入れてみた。
これを仕事と割り切るか、仲間と割り切るか…それが気になったけれど…
今の所、あっちの私が実務実習でなったようなことはされていないようだ」
フィン「また酷い目に遭わされたのか;」しかめっ面
ケイト「もう4年も前!;」
フィン「そうか…こちらでもあちらでも29歳になったから25s
ケイト「わざわざ言わんでよろし!;
でもねえ、逆に一人でって人もいるから…そういう人には無理強い出来ないし…
自己責任ってことで、「必要となったら連絡して、サポートするよ」といった会社を作ったんだよね」
フィン「作った!?;」
ケイト「正確には部署。
バディやトリオ制だけど、拒否する人もいるし…
国民となってる人は拒否しないけれど、多分半信半疑なんだろうね…
仕事ぶりを間近で見てくれてる証人となるばかりか、違った視点を教えてくれる存在になりそうなのに…まあ、急に信頼しろって方も難しいか;
外から来る人もいるみたいだし…」