第68章 騒動
今はもう…手の届かない場所にいる……
だが…必ず、見守ってくれている温かみを、どこかしら感じることがある。
……
フィン「…ケイト……ありがとう」←ケイトへ視線を戻し双眸を見やる
ケイト「へ?何のこと?」←寝耳に水
フィン「……何…大したことじゃない……
君と居れたこと、出会えたことこそが…本当に…感謝しかない。
そう、ふと思ったんだ」微笑
ケイト「なんだそんなこと?
私の方がもっと思ってるよ!頻繁にいつでもどこでも!!」
フィン「ぷっ!あっはっはっ^^」抱腹
ケイト「いつだってどこでだって密着してたいぐらいなんだからね!!」えっへん!!←威張る
フィン「ぷっ。ふふっ^^」
ケイト「どーだぁ!!!」えっへん!!!←胸を尚更に張る
倒れた大木に僕達は腰かけたまま
ケイトの左隣に座って、その左掌の上に右手を重ねたり
重ねていた手を払われて決意を露わに拳を握り締められたり…
コロコロと変わるケイトを見て、僕の言葉や反応、愛情を前に恥ずかしがる素振りもなく愛していると示さんとするケイトに…負けじとするケイトに…笑いが止められなかった。
フィン「はああ……//←息を吐きながら天を仰ぐ
……(幸せで一杯だ^^//」ふふっ←口元に右拳の親指側を添えて笑う
ケイト「私の方が上だぞ!!←えっへん!!!!
フィンへの愛ならね!
愛も想いも世界中の誰にだってフィンにだって負けてないんだからね!!←えっへん!!!!!
(ぐらぁっ!)←胸を張り過ぎて後ろへ倒れかける
!!!;←瞠目
っと!とととっ!;」あわあわ←手を上へ差し伸べる
さっ←咄嗟にケイトの背に右手を滑り込ませて添わせ引っ張り上げる
フィン「^^//」にこにこ
ケイト「…あ…ありがとう//」かああっ←俯く
耳まで真っ赤になるケイトに、尚更に僕は笑いと愛おしさが止まらなかった。
フィン「大好きだ」
ぎゅうっ
ケイトの左横から覆うように両腕で抱き締めた。
ケイトは涙ぐみながら僕の腕を抱き締め
それから僕へ向き直り、抱き締めてきて『くれた』。
温もりが足りないからか、そんなこと(理由)はどうでもいい…
君がいる…それだけでいい……
あの時の(村を包んだ)炎が一瞬脳裏をよぎる。
二度と――喪わない
―――失わせない
腕の中の大事な温もりに、誓いを立てた…