第11章 雪と真相
ケイト「私は…私は、ちゃんと向き合いたい!」真剣
ティオネ「そういう所が生意気だって取られたのよね、きっと;
人に対するイメージは変わった?」
ケイト「うん。
また同じになるって決めつけようとする自分がいる。
そういった経験から卑屈に価値観を歪めようとする自分がいる。
今の私は、それに気付けた。
それで自分の目で、耳で判断して…そうじゃないってわかった。
決め付けだって気付けたのは、フィンやたくさんの人達の助言のお陰だ。
私は皆を苦しませたくない。傷付けたくない。
それまでは気付く機会もなくって、そのまま在り続けてしまった。
でも、傷付けてしまう在り方だってちゃんと解ったんだ。
知らない時のやり方を貫くわけにはいかない。
だから傷付かないまま、泥だらけになりながら頑張って帰ってきた。
たとえそれで人を傷付けることになったとしても、帰りたかったから。
でも後になってから改宗には互いの合意が必要なことを知ったんだけど。ってこれは関係ない!;」
ティオネ「そこまでわかってても…大切にしたいの?自分より人を」
ケイト「…うん」
ティオネ「!」瞠目
ケイト「私は、この自分の在り方が間違いだなんて思わない。
護りたい。同じ思いを味あわせたくない。あんな苦しみを与えたくない。
この想いは、私が私である限り譲れない。
あの地獄で生き抜いた証で、だからこそ得たもので、他でもない自分のものだから…自分の人生だと言う為にも絶対譲りたくない!
それでも…大事だから心配させたくないとか、そういう想いもちゃんとあって……
傷付けたくなくてオッタルさんと戦った時に悩んだ。
防いで防いで防ぎ続けて…そのままじゃ解決しないのはわかってた。
圧倒的強者への恐怖と、人を傷付ける恐怖でごちゃ混ぜになって…自分を護ることしかできなかった。
鼓舞されて、戦う以外ないってわかった時、何とか自分を奮い立たせて勝った。
でも傷付けたことが赦せなかった。
同じ行動を取ったことが赦せなくて固執してたんだって、さっきロキに言われて気付いた」