第68章 騒動
フィン「あー…出来ることなら、相互理解の為に傷や弱音を吐くのも大事だと思うんだが;」
マヤ「知ってるよ。
私が言いたいのは、そこにいるのにとらわれるなってことさ!」
フィン「ああ、そういうことか」
マヤ「これだから男って奴は」
いやだいやだとばかりに頭を振り嘆息を零すマヤに、僕と精霊王は揃って冷や汗を流した。
精霊王「…;」
フィン「…あ、あはは…^^;」
苦笑しながら、涙を流すケイトに僕は歩み寄りその背を撫で、僅かに嗚咽を上げて震える背を優しく抱き締める。
マヤ「で?←ケイトのお腹に手を触れる
うーむ…」
ケイト「どう?ばっちゃん」
マヤ「ああ。これぐらいなら大丈夫さ。
すぐに取り出せる…
だが…着床しようとしているようでね…弱った」
「「「え!!?」」」
フィン「そ、それは?
マヤ「ああ、おめでたさ。
だが弱った。着床しようにもそのはずの場所g
フィン「ケイト!産んでくれるね!!?」
ケイト「勿論!!」こくこく
精霊王「よっしゃ孫じゃああああ!!」
ケイト「でも大変そう;またアルとディみたいに同時に出ようとする感じになるのかな;」
フィン「大丈夫だ、次は僕もサポートする」
マヤ「あんたら人の話は最後まで聞きなあああ!!!!!!!!・・」くわっ!!!!!←背後に般若
「「「びくぅっ!!)ごめんなさい!!!!;」」」滝汗
喜びのあまり思わずケイトの両脇に両手を突っ込んで抱き上げて問いかけ、ケイトも嬉しそうに頷き、精霊王もその後ろで万歳三唱していた。
我に返ったのはケイトが不安を呟いた時で…
ああ、そう言えばマヤさんの言葉を妨げてしまっていたね。
マヤ「はっきり言うとね…受精している卵子があるにはある。
だがまだ未成熟、着床する前に血のヘドロに捕まってるんだよ。着床の前段階、どちらかと言えば卵管をまだ通っている時期の状態だ。
だから血のヘドロを早急に抜く、で、抜いた後も問題がある。着床出来るだけのそれがあるにはあるんだが…ウルと重ならないようにしなきゃならない。
後々成長しても流産しないようにしたい所だが…子は授かりもの、自然に任せるのが一番なんだが…どうしたものかねえ」
ケイト「うーん…血だけ抜いてもらって、あとは自然に任せたいと思います。
多分大丈夫。
この子は…継承者じゃないけど長生きすると感じるし」