第68章 騒動

必ず無下にせず！させず！繰り返すまいとするだろう！？己のは殺してまでしておいて！！
そんな人間のどこが勝手だ！！？

ふざけるな！！！」


叫ぶ毎に、ケイトの両肩を両手で掴んで一頻り揺すり切り、問いかけるように叫んだ。

最後に、怒号が響く。


問いかけておきながら返事を求めないのもどうかとは思う…

だが…わかり切っていることに、いつまでもわからないままなのもダメだと思った。
自分のこととなると、いつも蔑ろにしかしない。大事にしないから…


その悪癖を自覚させたとして…それまでのは一体何だったのかとなるのも自然なこと。

だが、だからこそ…今ここは違うと示したかった。


しかし…フラッシュバックを起こせば、その当時とは違うというのに…環境までもがその当時と同じように感じてしまう。
だからこそ、今の事態が起こってしまっている。

わかっていてもなお…そうなるものだから、それ故に。



ケイト「はっ）ちゃんと…表に出すこと……これまでの全ても…」

マヤ「過去がどうこう言ったってね…今は、今でしかないんだよ。
過去を引き合いに出すのはやめな。どれほど辛かろうが…それを味合わせた張本人ではない。

どれほど憎かろうが…今当たり散らした所で、それは自己満足にしか過ぎない。あんたが痛いほど理解しているはずだ。
それをして平気でいられる奴等は、死ぬほど目にしてきただろう？その末路も…霊感が強過ぎるが故に見えてるはずだ」

ケイト「……あの世で、私や私以外にしたのと同じことを、同じ頻度でされて、心も痛まず馬鹿にしたように嘲笑されて、軽口や罵詈雑言叩かれて、平気な顔で笑ってそういうことをされ続ける…文句無しの地獄落ち」

マヤ「その通り！

相手のそれは、『あの世』で丸々返される。
自分が人にしたことがそのまま自分へ返るのは当然だ。その為の『この世での修業』なんだからね。

自由に出来るからこそ…そこを問われる。真価を…本性を…本質を…人となりを……


あんたは…自分勝手じゃない。あっても…人を思い遣ってのものだ。
どこの誰かに言われようが、とらわれようが、そこだけは決して変わらない。変えようがない！
傷付けたくないことも、本気で考えてのことだって事実も…

ちゃんと見られている。神様に、主護霊様に、ずっと…ずっと……
そこに逃げ道なんて与えちゃくれない」