第67章 躍進
フィン「何も言いなりになってくれという意味じゃない。
力になりたいと掴んだ人の手まで振り払って
そうしてでも大事だからと、涙ながらに距離を取るのでは『なく』…
人に、迷惑を掛けることを、互いに許し合うべきじゃないのか?」
ケイト「!!!」瞠目←目から鱗
フィン「許し合ってこそ…絆は芽生え、育まれるのではないか?
と、僕なりに思ったんだが…」
ケイト「……そうだね…
うん!そう思う!
その意見、とっても大事だと思う!//」キラキラ
フィン「ありがとう。
わかってもらえて嬉しいよ^^」
ケイト「好き!//」はぐっ!
フィン「…//
君の場合、一方的に、「人から掛けられる迷惑」を無条件に許し過ぎなんだ。
それでは片方が畏縮してしまう。相手によっては遠慮のもとになり、障害にもなるかもしれない。
そしてその傾向は…相手がいい人であればあるほど顕著となる。
また違う相手なら一切気にせず、奴隷を相手するようにやりたい放題やるかもしれないが…そんな関係では何ももたらされないし得るものはない(瞑目&嘆息)
だからこそ…君はもっと、勝手を出すべきだ。
迷惑を掛け過ぎないように気を付けてもいいから…
掛けていい迷惑と、本来なら掛けなくてもいい「甘え」となる迷惑。
それらの線引きを知って、しっかりと学んで、信頼しているからこそ見せる甘えを、ぶつけて欲しい。
僕らを助けてくれたように、僕らにも助けさせて欲しい。
その想いの根源は、それだと僕は解釈している。
だから…甘え合う(密着)のではなく、一方的に甘える(依存)のでもなく…
互いに一歩引いた、互いにとって『いい関係』を築いていけたらと思う。
そうでなければ…長続きはしないし、必ずどちらかが、どちらからか壊れてしまう。
(いいね?
いや、それよりもいい言葉は…)
僕は…君と、そんな関係で在りたいと切に願っているよ」
ケイト「うん…私も…
私のこと、本当に考えてなきゃ出ない言葉だって知ってる。
だから…その信頼に、私も応えたい」
フィン「なら…修業だ」
ケイト「うん!頑張る!」ぐっ!
その意気だ、と僕は微笑し、風と共に頭を撫でる。
世界樹の天辺の枝に座ったまま、互いに抱き締め合い密着した状態で言い合っていた。
抱き締め合い擦り寄り合う中、一つ気になったのかケイトに呟かれた。