第67章 躍進
ケイト「あー、もう…;
同じ所でぐるぐる回ってる気がする;」
フィン「はははっ…^^
拘りとはそういうものだよ。
如何せん自分では思い通りにならないものだ。
激情であればあるほど僕でも誰でも制御がつかない時もある。
だからと言って…した重過失に、繰り返さないよう努力しないことが正しいとは思わないが…
まあともかく…君はどうしたい?」
ケイト「?」
フィン「激情に駆られれば…殺したり傷付けてしまうかもしれない。
それを恐れるあまり、「ごめん無理」と涙ながら距離を取りそうに見えるけれど?」
ケイト「あ、あはは…^^;
大正解;」しょぼん
フィン「まあともかく…君の場合、自身に間違い探しばかりして厳しくし過ぎる。
が、父と重なるタイプ、世界を破滅に導く存在の場合…異常なまでに拘ってしまう。
だから…精神的に参りやすくなってしまう。
辛抱強いのはいいが自分さえ犠牲になればいいと思ってないか?」
ケイト「…うん。悪い癖だね。
小さい頃からずっとで…癖になってたみたい。
気を付けるよ」
フィン「彼のことだが…全てを喪ったのは君だけじゃない……
腹に据え兼ねているのは僕もだ。
両親との「想い出」を、両親から託された「想い(自分達が愛する並盛を守って欲しいという今際の際の願い)」を、彼の勝手によって汚された。
愛する土地も、何もかもを、わざわざ記憶も魂も「地に残される歴史」さえも全て消えるようにしてね。
そして何とかしようとすれば決して意には介さない。寧ろ敵視される始末。
そんな奴等のことなんて、わざわざ気にすることに何ら意味はない。
何も発生しない。無意味でしかない。
不毛なだけだ。
今回のこともそうだ……
たまたま確定事項に移っただけだし、行くとしても難民キャンプ異空間だ。
無限大の内3つしかない時点でわかり切ってるだろう?
彼は毒でしかなく、薬には絶対にならない。
一方的でしかない毒に、薬は一切効かず、何をもってしても強制的に自らにとってのみ都合のよい形(環境)にして、何をもってしても塗り潰されないように…
真相を知っても、自分が悪いとは欠片も思ってないし、都合の悪いことには辛抱強くもないからね。
そんなこと(彼)を気にするよりも
君が『今』一番すべきなのは…助けてと人に求めることだ」
ケイト「はい;」