第67章 躍進
「「だからこそ…あの世で、これが自分だと誇れる己となれ。
精一杯頑張ったと言える姿となれ。
あの世に一度つけば、この世には戻れない。やり直しも、償いも、何も出来ない。
だから…いつあの世に行っても悔いのないように努めろ。
異なる全てを無理に、自分に合わさせることに、殺すことに、傷付けることに、『悪』は宿るのだ」
そしてこうも言っていた…
「言葉は人を殺すことも出来るし、人を救うことも出来る。
口に吐いた言葉は、言霊となって残り、決して消えることはない。
あの世で地獄落ちになる元となる発言、人として恥ずべき発言は慎め。
得に…「死ね」という、人の不幸を求める言葉はな。
その言葉は…人のことを考えてのものではない。
自分の『こう在って欲しい』という感情、欲望、自分のこと以外何も考えていないからこそ出来る発言だ。
言われた本人、相手がどう感じるか、思うのかさえも考えていない人がする行いだ」とな。
俺も…全くもって同意見だ。
たとえて考えてみればわかるだろうが…
お前は…死ね、消えろ、殺すぞ、傷付け、痛め、そう言われればどう思う?」
「いや!!」頭を振る
「人と関わるにしても…その発言に責任を持て。
特に、このUnlimitedで好きな一説がな…
「命は一つしかない。
ものも同じく、一つしかない。
そしてそれらには等しく…生と、死がある。
どちらも大事に出来る『人』で在りなさい。
人から掛けられる迷惑に、寛容であれる人間になりなさい。
お前もまた…誰もが自身の目には映らない迷惑を掛けている。
ならば少なくとも…自身の目に映る「己が他へ掛ける迷惑」は最小限になるよう努力し、人を己と同じぐらい大事に想い、心に、経緯に、ありのまま(個)に、寄り添いなさい」
…この言葉はその通り…経緯なく、己という個は形作られない。
だからこそ…いつか必ず死ぬ命だからこそ、人のことを考えることを放棄すべきではない。
放棄し、命を命と見れなくなれば…それは人ですらない。
人を、人として見るんだ。
激情に我を忘れ、己のことだけを考えて衝動的に動き、傷付け、貪り、笑う、『人』の道を外れた存在となるのではなく…
それが、ここ、神国の王の意志だ。
まとめとして書き上げられていたがな…
それが…人が『人』である為に、譲ってはいけないもの(人道)だ」
「!」