第67章 躍進
フィン「四面楚歌ばかりだったから、余計…気になるんだろうが……
あれは、神々の総意だ。
揺るがせようともしないまま、おかしいとも思わないまま、利用だけをし続けた末路だ…
僕達は……そんな輩に、巻き込まれた」
ケイト「彼も被害者だよ…
幼い頃からそればっかりで、容認されるばかりで、存在の否定なんてされないようにばかり行く。
そして…行き着く所まで、行ってしまった。
総取締の最も偉い神様に直談判して教えてもらった世界があった」
フィン「ああ…僕も立ち会わせてもらったね。
口は挟めなかったけど…
「お前が気にする問題ではない」
純白な神界で、僕達と神の3人のみの部屋で、無機質な声が聞こえた。
「根さえよければ何をしても裁かれなくて当然か?
感謝もせず、掛けた迷惑に気兼ねせず、少しでも減らそうともしない。
只管借りるだけ借り、献身しないまま更に借りようとする図々しさ。
罪を憎んで人を憎まずとは言え、そのつもりさえなければ何をやったとしても天国行き(善人)か?
「ブレーキも踏む努力もしないまま、やりたいようにやって、その責任を取ろうとする努力もなしのもの」に…許されていいものなのか?」
「けど、私と、フィン以外の記憶がっ!
他の人達の、私達に関する記憶が0の状態からで!」
「それは済まないと思っている…
だから、お前の魂と共に送ることとした。
緊急措置としてだが、記憶と時間共有だけなら、彼の魂に関わるもののみを省き、置き換えることで代用してある」
「そういう問題じゃない!私と一緒にいたのは…っ
そっちの魂じゃない!!」
「本当に…済まない。お前達には心苦しく思う。
他を全て同じように改変した」
「だぁから!!だから…そんなの、望んでないっ」
「済まぬ…だが、出来ぬのだ。
彼の魂が、お前のように仲間以外の他を重んじれるよう祈っていた。
だがそれは…叶わぬものだった。害悪でしかない」
「それの巻き添えをっ!何で!関わってない世界の私達まで!!」
「お前と彼の魂だけなのだ、影響を受けぬのは。
言動の全てまでを由と思わぬものは」
「私の故郷を!勝手に
「許せとは言わぬ…憎むなら…彼の魂を憎め。
彼の魂さえなければ、このような結果には陥らなんだ」
「嫌だっ…嫌だっっ!!」
「済まぬ」
「うわあああああああああああ!!!!」