第67章 躍進
フィン(ああ、本当にそうだ…)
リヴェリアの感情だけとも言える言葉に、僕は内心頷いた。
リヴェリア「私達を、いつ、自分のタイミングだけで振り回した!!?
もっと自由になっていいんだ!やりたいことを言え!!」憤怒
ケイト「ごめん…^^;←申し訳なさそう
(俯)
…まだ…重症で…そこにまでは、至れていない」
リヴェリア「何故…何故…お前ばかりが損な目に遭う!?(涙目)
何故…何故、殺すものの幸せを願う奴が、そういう目に遭わされなければならないんだ!?
何故だ――!!?」滂沱
ケイト「それは…必要なことだから、だと思う」
リヴェリア「!!」
ケイト「私は、人の闇を知った。
それ以外は知らないほどに、覆われ尽くしたそれに翻弄されて…いつしか……私というものさえ、殺してしまっていた。
でも…その闇があったからこそ、私は…私たり得たと思う。
だから…
「それ(闇)は、私を知る為の大事な存在だ。
たとえ光であっても、傷付けることは許さん!」
ぐらいに思えるようになれた。
私は…報われることを、願ってはいない。
ただ…何もない世界を、知識として知っていた。
何もかもを壊していいとして、その先に待つものを――知っていた
だからこそ…全てを憎んで、殺したいとどれほど願っても…
それがあるからこそ、『自分という枠組み』を知れるのだと思えた。
それからは…単純な話。教えてくれる存在に早変わりした。
私にとっては、もう…自分以外が、自分というものを教えてくれる『恩人』なんだ。
だから…傷付けない為に…最小限で済むように…只管距離を取った。
その当時にやりたいことは…人の温もりを、幸せを、肌で感じられること。
それだけで…何も要らない。
もう何も…浮かばなくなってしまった」
リヴェリア「!
……(涙目)
だとしても…そうだとしても……私のこの想いはどうなる?」
ケイト「……教えて…?
私ではないから…私では想像がつかないことを抱いているのだと思う。
弱音を吐いても、泣き言を言って泣き崩れる日が来ることはあっても…ちゃんとその後は頑張るから…」
リヴェリア「……お前は…
もう少し自分に優しくいろ!優しくしろ!
共にやりたいことがないのなら作ればいい!
楽しいことが無ければ、これから増やせばいい!!
だから――」