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Unlimited【ダンまち】

第67章 躍進





僕が言いたいことを、リヴェリアが呟いた。

抱き締めていた腕は離され、ケイトの前へ僕達2人は佇み、その言葉を正面から聞いていた。


リヴェリア「人と距離を取って、話しかけられない限り、向こうから自分のタイミングで来られない限り、話しかけない態度を一貫し続けたと…」

ケイト「楽をしたいだけって、言う人は言うかもしれないけどさ^^;

でも…お互い様だって、今となっては思う…

合わない同士で、無理に顔を突き合わせる方が…
自分を、これまでを、選んで乗り越えてきた全てまでをも否定される方が、余程辛い…

価値観も、常識も、育つ中で得てきたことも、乗り越えてきた傷も、経緯も、何もかもが違う…
自分の過去全てを否定されるのは…自分の大本だけでなく、全てを否定されるのと同じだから」

リヴェリア「そうまでしてまで己を殺さなければいけない理由とは何だ!?

話しかけたい己を、色んな時間を人と過ごしたいと望む己を、全て忘れるほどに殺していい道理とは何だ!!?
人さえ幸せであれば何を通してもいいとでも言うつもりか!!!?」

ケイト「…ありがとう…(微笑)

心配して…怒ってまでくれて…
でも…私は…私を、理解してくれる人に…こんなにも恵まれた。

あっちでは…母と姉しかいないけれど……それで十分だよ^^」
チクリ

リヴェリア「違うだろう!!!!」

悲鳴のような叫びが轟いた。


自然と神の力が込められた叫びは結界までをも反響させ、大きく震わせた。


フィン(ヤバいな、これ以上は結界が持たない。補強しよう)

そう、現実をとらえながら、スタント・ゼロで結界の表面を覆い全ての事象を受け付けないようにした。

その中でリヴェリアはケイトの肩を掴み、揺さぶっていた。


リヴェリア「何故、そんなにも自虐的でいられる!!?
何故自分をひた隠そうとする!!何故何もする前から殺そうとする!!!!?

私は…私はっ…そんなお前が!報われて欲しいだけだというのに、何故それがわからん!!?」

ケイト「……わかってるよ…

でも最初は0でしょ?
それが、こんなにも増えた…それだけで、十分じゃない?」
リヴェリア「そういう問題じゃない!

その母や姉にまでも、己のしたいことで振り回したこと等いつあった!?
ないから私は怒っているんだ!!

私達にだってそうだ!!!」
ケイト「!」


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