第67章 躍進
密度が高い分自己強化に向いていなくとも強いケイトとは違って、僕は浸透し切るまで避けながら更に送る分を増やしていくぐらいしか出来ない。
防御を捨てた、攻撃こそが最大の防御とばかりのガレスのとも違う。
フィン「う~ん;」腕組
どう断るか悩んでいると…
ケイト「共に地獄へ行こうぞおおお。
死なばもろともおおおおお!!」
ケイトにしがみ付かれてしまった;
テロップ『ケイトが壊れた!;』
困ったな…;
さっき助けられなかった分、余計に断りにくくなってしまった;
が、リヴェリアがやってきて力尽くで止められた。
リヴェリア「ガレス…妊婦のケイトに何をさせるつもりだ?」ゴゴゴゴゴ←黒オーラ
ピシッ←硬直音
いや、凍り付いた空気だけで止められた。
ガレス「む?どうした?」
ガレス以外…;
リヴェリア「何故、こんなことをしている?
遠征中だぞ」
ガレス「ほんの小休止じゃ」
リヴェリア「小休止なら妊婦に戦わせてもいいと?」
ガレス「?熱き戦いだったぞ!がっはっはっ!^^」
リヴェリア「そうか…
野蛮なドワーフならではだな」
ガレス「ふっ。高慢ちきなエルフに言われてもな」
リヴェリア「どうやらお前と私では住む世界が違うようだ」
ガレス「ごちゃごちゃ言っとらんで力で解決した方が早いじゃろう…
わしとお前では水と油じゃ!
来い!!」ばっ!!
構えると同時に、ギガンティック・エクスプロージョンを開放した。
リヴェリア「その闘志、後悔に変えてやろう」すっ
次の瞬間、無数の「球」(魔力)が解放されると共に魔法となり、無数の球状の魔法が宙に無数に浮き、そのまま一瞬で超高圧縮され氷柱のような透明な棘上の塊となる。
神々しい光を発しており、ハイエルフ…エルフの王族たるに相応しい後光とも言えるものをリヴェリアは纏っていた。
ガレス「熱き戦いをおおおおおおおお!!!!!」ごおっ!!!
負けじと赤き血色の光が全身から解き放たれる中、リヴェリアの猛攻が始まりを告げる。
無数の棘先が連なり、重なり、共鳴し、増幅し合い、強大な一つの棘となり、超高速振動し出した。
リヴェリア「ルミエール・インフェルノ!!」
ごぉっ!!!!
リヴェリアが放つ棘に対し、棘先が向けられているのに対して正面勝負だとばかりにガレスが拳を向け、重なる。