第67章 躍進
重なった――
正確には、そう見えた。
僕達の目には…
が、触れた瞬間に雌雄が決した。
光の如く物体のガレスの拳を透過したかと思えば、腹に深々と突き刺さり、刺さると同時に『内から』無数の魔法が炸裂すると共に爆散させた。
魔法が爆散する最中、宙に浮いていた、否、浮かされていたガレスが仰向けに倒れ、ピクリとも動かず意識を失っていた。
余波すらも無傷のまま気絶させるように効果に組み込んでいたのだろう。
つまりを言うと…宙に浮いていた分、死ぬか傷を負っていたということになる。
一瞬で着いた勝負…
ケイトが言うには、超高速振動が余りにも凄まじく、それにより音が反響してルミミエート・インフェルノと聞こえたらしい。
インフェルノと言った時点で振動が収まっていたことから、完全に一体化したものと見ていいだろう。
名付けるのなら、一点突破爆発型かな?
ケイト(絶対に、絶対に…敵に回さないようにしよう、逆らえない、遠距離最恐(最強)砲!)がくぶる
ケイトは…言われずともわかっていた…
あれを四方八方、それも無数に『余裕で』出来ることを。
リヴェリア「心配しなくとも回復魔法も混ぜている。
治療の必要はないし、気絶以外の影響は与えてはいないから安心しろ」微笑
ケイト「えげつない…えげつなさ過ぎる;(がくぶる))
ひゃ…ひゃい;」がたがた
リヴェリア「そんなに怯えなくともいいだろう;」眉顰め&怪訝
寂しそうに俯き、そう呟きながら視線を逸らすリヴェリアに、ケイトは飛び付いた。
ケイト「ごめん!;あまりにもえげつなくって…
ビビりました;」
リヴェリア「くす)そうか…
お前にそこまで言わせたのなら、よしとしよう。
これで…少しは、安心して頼れるか?」双眸を覗き込む
ケイト「え?」
リヴェリア「死なれるのが…怖いのだろう?
心配せずとも、死ぬことはもう無い。
私達が神に至った今となってはな…」瞑目&微笑
ケイト「!…その、為に?
皆、神に?」
リヴェリア「ああ…
お前との子を授かりたいという下心もあったがな…(ふっ)←2190ページ参照
フレイヤもそれを見抜いていた…
だからこそ…言わせてもらう。
死など望むな。
私達を守るばかりではなく、私達にもお前を守らせろ」
ケイト「…(ピクッ)
っ…」涙目