第67章 躍進
重ねて言うが、体外への分散を皆無とし内のみの方向にしているのはどの極地でも同じであり、魔力強化における基礎技術である。
以下、先程の戦いで見せられた極地の特徴まとめ。
「超高圧縮した魔力の粒」を「球」とする。
赤、ギガンティック・エクスプロージョン
体外への放出及び分散を皆無とし、体内で無数の「球」を作り互いを強化し合うことで無限に増幅及び共鳴し合い『無尽蔵の自己強化』としている。
特筆すべきは類希なる自己強化もそうだが、触れた瞬間に送り込まれる量である。圧縮すればするほど外に出た時に放出される=送られる「球」の量と密度が爆発的に上がり、無数となる。
本来なら体が爆発四散するほど「球」の量と密度が圧縮され過ぎたことにより、『体外に出れるのが対象に触れたことで通り道が出来た時のみ』なので、体内から解放された時=触れた瞬間に送り込まれる「球」の量と密度も膨大となり、触れた瞬間に無数の「球」が対象を内から強制的に爆発四散させる。
強化する「球」もまた自己の魔力同士なので自己強化に分類される。
緑、グラン・バースト
他の「球」は、他以上に強化されれば主導権が奪え、己のコントロール下における。
それにより、『体外の他の「球」』へ「体内の己の「球」」を送り込み他以上に強化することで主導権を奪い、『他の「球」のまま』己の「球」とする。強化された『他の「球」』の性質は変えないまま出来る為、持つ性質に応じて最も最適な強化をさせられる。
自然に漂う魔力にも同様に出来、たとえ違った性質であっても己と同じ性質を持たせられる。その場合『他の「球」』からすれば他にあたる「体内の己の「球」」を強化し、再び強化された己のが外のを強化しの無限ループで共鳴し合い、増幅し合い、爆発的に高め合い、凄まじい自他強化としている。
特筆すべきは類希なる他への強化と密度である。たとえ『他の「球」』を無数に送られたとしても、敢えて他以上に強化して上述したように主導権を奪い、本来現れるはずだった効果を好きに変えられる。密度が最も高いからこそ、己の球をクッションとして押さえつつ、それを『他の「球」』で強化し、新たに他の「球」を他以上に強化して主導権を奪うまでの防具とする。
本来なら爆発効果のはずだったが、同様に主導権を奪い、自己強化と己の「球」の強化に変え、爆発を押さえ込むと同時に相殺し続けていた。