第67章 躍進
フィン「君の経緯は知っている…
それを知っていて、責める輩はいないよ」
ケイト「ん…ありがと//」ぴとっ←フィンの右肩に頭をのせる
フィン「…///
こちらこそ//」
そう頭を擦り寄せ合う中、心配事をケイトへ話した。
フィン「働くのは1日8時間まで、1日働いたら1日休むこと…
五ェ門にそう言って、アルとディの護衛を休んでもらったんだろう?
ただでさえ神国警察の証拠集めの仕事をしていたから」
ケイト「うん」
フィン「なら…君もちゃんと相応に休むべきだと思うよ?
国民達も心配していた…
四六時中ずっと考え込んでいたら、気が休まるものも休まらないだろう?」
ケイト「うん…そうだね。
少し…考え込み過ぎてたかな…
フィンが来るまでに、ある程度形にしておきたくって…頑張り過ぎた、かも?」
フィン「かもじゃなくて…^^;
ンー…君の場合、無理をするなと言っても自覚しないまますることが多いからね…
これこそ、神石から警告を出して強制的に休ませるようにしないと」
ケイト「うげっ!;
だったら考えることもまともにできなくなるじゃん!;」
フィン「君が、人のことを、逐一考え過ぎなんだ^^;
この国でだけでも、人が全員ありのままでいられて、幸せであれるように…
その為に考えようと奔走できるのはいいことだが、何事も限度がある。
今の状態を言葉で表すと、『過労で倒れる一歩寸前』、といった所だ。
あまつさえ…彼のような人間でも、子孫があれで無理でも、難民キャンプへ入れるようにと折れていたじゃないか。
……散々、苦しめられてきただろうに」
ケイト「………でも……不幸に遭わせて、いいとは思えない。
私が…私を許せないんだ。
そうすると決めたのに…それを、曲げるのかって…」
フィン「たとえそうだとしても、また君を見失ってしまってはそれこそ本末転倒だ。
どう在っても許せないものへ戦うように当たるのも大事だ。
それが君にはできないから、別の人が担うことになった。
だから…今となっては気にする必要もないことだろう?」
ケイト「出来る範囲だけでも…って…」俯
フィン「もう考えなくていい…(よしよし)
父親に、奴隷のように力だけ搾取され、自分のしたいことは全て力尽くで蔑ろにされ続けた。
彼にそういう意図が無いにしろ、重なるのも無理はない」