第67章 躍進
フィン「なるほどね…
わかったよ。
そこまで考えているのなら、僕は何も言わない…
道中で間違わないよう、精々目を光らせておくさ」肩すくめ&瞑目苦笑
ケイト「ありがとう。よろしくお願いします」お辞儀
フィン「今更かしこまられても困る^^;
いつも通り…尊大にとまではいかないが、安心して頼って、背を預けてくれないか?(微笑)
頼りにしている、と一言でも添えてくれたら…言ってさえくれれば、いくらでも付き合うよ^^」
ケイト「うん…頼んだよ、フィン」微笑←左手を差し伸べる
フィン「ああ…任せてくれ」微笑←手を握り締める
互いに手を取り合う中…温かな日差しが嬉しそうに揺れる。
頼もしい相棒を前にして…
ケイト「私は…それでも……0にしたいよ」
フィン「なら…乗り越えられるものだけ、助けないようにしよう。
『神様は乗り越えられる試練しか与えない』
乗り越えられない試練を、歪みによって与えられることになれば、必ず助けに行くと…
だが、死ぬ運命、そういう約束を神様として生まれてくるものもいる」
ケイト「うん…大事なのは、そこから学ぶこと。
学べないものが…学んでもなお人のことを考えないものが『悪魔』となる」
フィン「君の場合…されたことがされたことだから、余計なのかもしれないが…
常々、意思の無いものとされ、ひっ迫した環境にあったものだから…
余計、力で全てを捻じ伏せられ、無視され、経緯も環境も…理解も得られず、助けられもしなかったから…
『それらを知りながらも、人を不幸にした上で得た『幸せ』を、幸せだと笑える人間』が、その存在が許せないんだろう?」
ケイト「…知ってるでしょ?」
フィン「ああ…よく知っている。
暴虐的な、性的な、外面だけよくして、一切隙も尻尾も見せず、誰にも助けられないままだった。
その物心もつかない内からのそれに、自らという『やりたい』と抱く意思も心も失くしてしまった。
正確には…殺されてしまった。
だからこそ、殺して平然と幸せだという輩を罰するべきだ。
子は親の所有物なんていうものも含めてね…
だから安心していい。
そこら辺についての理解も、僕はちゃんとしている」
ケイト「助かるよ…本当に。
言われなくても、ちゃんと察してくれる存在が、こんなに心強いとは知らなかった…」安堵&涙目
なでなで