第67章 躍進
「俺らの立場にのっとってない!」
フィン「…まだ気付かないか?
君達は…相手が傷付くとわかっていて、自らの言動にブレーキをかけたことがあるか?
逆にされれば傷付くからと、する前に自分を戒めて止めたことはあるか?
遠慮もなく、平然と好き放題そうやって何でも許容しろと求めるくせ…人相手には許容など一切しない。
それでありながら…あまつさえ、苦しめられていると言っている。
どれほど人から苦しめられようとも…
助け等、傷付けてくるもの以外何もなく、世界全てを怨み、消そうとまで飲まれそうになろうとも…
どんなもの相手にも、傷付けまいと、苦しめまいと努力したことはあるか?」
「……」
フィン「……これだから…浅はかだと言うんだ(闇&睨視)
『今後、結界の放つ効果について通達する。
神国や国民に害を齎す人間及び目論む人間は、我等が神国の存在を知ることもできず、聞いたとしても言葉として認知できず、記憶にも残らないようにする。
無論、この世界においてのみ。如何なる事態が起ころうとも、声がけがあろうともだ』
これで…全てが終わる。害意や悪意、邪な念を抱く輩に」
ケイト「あの…なんでずっと耳塞がれてるの?;」←ずっと耳塞いでくるアスフィを見やる
アスフィ「いえ…かなり凄いことをしているので;」
ケイト「へ?どういうこと?」きょとん←通達を受けていない
フィアナ「未然に防ぐ為とは言え…これは…;」
ケイト「え?人権侵害したの!?;」ぎょっ!
『してません!!』
フィアナ「ですが…」
ノアール「一番の最善策ね。
知って悪用させるぐらいなら、知る前提を崩せばいい。
単純明快な答えだけれど…神の力の負担がかなり凄くない?」
フィアナ「いいえ。
彼のスタント・ゼロ(2077ページ参照)のやり方さえマスターさせておけば、負担は極めて最小限にできます。
神の力を粒子状にして全人類に吸わせ、必要となる対象のみに絞り、あとは延々在り続けるようにすれば終わりです。
相手へ働きかける部位も僅かばかり、もたらす効果も認知できなくするだけなので、極めて少ない消耗で済みますし、何より…自動的に相手の発する魂の波動の余剰分をもとに、この世に存在している限りいくらでも回復可能なので非常にヤバいです;無限増殖…;」たらたら
ノアール「あ、子孫にまで及ぶのね」