第67章 躍進
ケイト「だから…人にはやらないと決めた。
だから、その道を選んだ。
私の為の、私の道だ。私の…人生最後まで貫く」
フィン「ケイト…それは、間違いだ」
ケイト「?」
フィン「……それを経て、どう思うかは、確かに君だけのものだ。
だが…それだけではなかったはずだろう?」
ケイト「ああ…
お母さんの一心の愛情が無ければ、危険だった。姉ちゃんも…」
フィン「違う……
もっと、別のものだ…」
ケイト「?」訝し気&眉潜め
フィン「…君は覚えてないかもしれないが……
それよりもずっと前から…いたんだろう?
君の記憶から、僕が消えてしまったとしても…別の存在が」
ケイト「……何のことだ?」
フィン「……君が教えてくれただろう?
…君を産んでくれた神は…君の親となる神が、いたはずだろう?
君も、僕も、全ての魂が…神の子だと。そう教えたのは君だ!
5000年も長い間、終末神を浄化して回る旅の中で、君が神様を大事に想う理由を、そう教えてくれただろう!?」
ケイト「………うん……それが…さっきの話と、何の関わりがあるの?」
フィン「瞠目)……
(ぎゅっ)…←拳を握り締め歯噛みする
(ぐいっ)…←肩を抱き寄せ
(ぎゅうっ)←瞑目し抱き締める
それを、喪うなと言っているんだ…←絞り出すように呟く
(君は、笑いながら嬉しそうに語ってくれた)
むざむざ、喪っていい道理などない。その為に戦うべきだと言っているんだ!
語った当時の想いすら忘れる気か!!?」両肩を掴み揺さぶる
ケイト「…!(はっ!)
(ケイト「?何で神様を大事に想うか?
決まってるじゃん!馬車で当て逃げされた時、神様が、主護霊様が守ってくれたから!
だから今度は私が守るんだ!神様も、主護霊様も、皆々!大事な存在だから!!」)
っ…」じわっ←涙目
フィン「君が君である為の想いまで捨てるな!!
もう自分に嘘をつかないと言ったのは君だろう!!?
本当なら車輪にひかれていたと。だから応えるんだと!」
ケイト「ぅ…」ぽろ
フィン「どんなに応えられなくとも与えると、その為に動くと言っただろう!!
思い出せ!!(揺さぶる)
(ケイト「欠けていい存在なんて、一つもないよ^^
誰だってそうされるのは嫌でしょ?」)
そう言ってやまなかった君が…根源の君を否定してどうするんだ!!?」