第66章 穢れ
逆に故郷殺しめって…怒りたい気持ちもある。
でもいくら怒った所で、意味がないって知った。
「少しは痛みを知れえええ!」「これがお前に消された世界の悲鳴だ!!叫びだああ!」って殺せないように神々にさせられている中で、何度も何度も頭を吹き飛ばしたり粉微塵に斬り続けるよう彼一人にやった世界もあった。
彼一人のいた世界にいたというだけで、神々も、他の魂達も、歴史も、世界も、その全てを…滅されたから。
彼一人だけの責任ではないにしろ、責任が全くないとは言い切れない。一端を担っていることに違いはない。
だから…そんなに気にせず、なおかつどう生き方に生かせば同じことを避けられるかに絞ることにした。
そしてそれを…国の責務とする。
そうすれば…もう、皆が死ぬことはない(微笑)
だろ?^^」にこっ
『…………』
黙り込む中、僕は口を開く。
フィン「本当に…つくづく損な性格だね(嘆息)
嫌になるよ…
恵まれてこなかったからこそ、彼が鼻につく…こんな自分が」
ケイト「それに関しては…私もだよ。
何である内に大事にしないんだ、何で長く続くよう努めないんだって…
誰にだって…醜い部分はある。
それに…私のこういう性格だって、必要不可欠だと思う」
『?』
ケイト「微笑)…それ(損な性格)でいい…
皆が、同じ痛みを味わわないのなら…それが一番いい。
私が…私である為にもさ。
私の為に…あの痛みを、苦しみを、どうか味わわないでくれ(膝に手をつき、頭を下げる)
私には…酷く耐え難い(涙目)
誰もが、様々な困難にある。
あいつはただ…それまでが恵まれ過ぎていて、気付けていないだけ。
知らないし、知ろうともしないから…余計に気付けないだけだ。
あいつが好きな人だって大事に想う人もいる、嫌いな人だって苦手に思う人もいる。私にも、皆にも、各々違ったものを抱く。
それでいいと、私は思う。その個が、個である為に…
この情報を受けて…どう思うかも、個人の勝手…個人であるが故の感覚だから…」
フィアナ「ですね…
まずは、殺しと命を背負うことの大事さから」
アスフィ「自分の勝手で他を奴隷のように殺し、搾取するだけ搾取していいとする考えを打開すべきかと」
ケイト「毎日生物から命をもらって、食べることで生きているからね。形は違えど…全てが」俯