第66章 穢れ
自分に出来る最大限のことをやろう…
ケイト「皆が皆、不満もなく納得する道ってない?」
『ない!』きっぱり
ケイト「線引きが皆違うからじゃないかな?
私の場合、人生があれだったから、ああいう目に遭ってきたから、どうしてもこだわってしまうポイントがあるんだ。
そこに引っ掛かっていたら、どんなに根が良くっても、悪人に映ってしまうんだ。
それに長年、ずっと苦しめられてきたから。だから余計、その思いが強いんだ。
長年身を置いた環境が環境ではない限りね?
でも…他の人からすれば、好きで仕方のない人もいるかもしれない。その人にとっては私のは否定に映る。
けど…私からすればその存在自体が否定に映ってしまう。
それらをただ、違いとして認識すればいいだけだというのに…出来ないんだよね。
難しいなあ…;
受け入れてしまえば……私が…私を否定してるみたいな感覚になるのかな?
存在は存在として受け入れる、別個のもの。うん、なんとなく…わかるかな…
歩んできた道も、苦しみとかも違うんだし…好みだってことなってくる…はず…
難しい、知らないものの想像…@@」ぐるぐる
フィン「親身になり過ぎだ」嘆息
アスフィ「もう少し気楽に考えられませんか?」
ケイト「だって人は鏡だって教わったし
アスフィ「皆が皆そんなわけないでしょう;
もしそうならあなたは最初から虐待にもいじめにも遭ってません」きっぱり
ケイト「ううー;」半泣
フィアナ「はっきり言って、そんなものはないのです。
この世の真意を見抜いているでしょう?」
ケイト「……うん…
この世では、悪が得をして、善が馬鹿を見る。
そうなるようにできている。
その誘惑に負けず、善を貫けるか試されている。
でも………」
『…?』
ケイト「頭抱え)善なんて皆違うんだよおおおお!!
やって欲しい善なんて人の数ほど全部!
しかも本当にいい人なんて世界の内の2厘にも満たないし!
逆に逆手に取ったり騙そうとしたりいいように扱ったり利用したり邪魔してきたり、そういう奴ばっか!!もうやだうんざりだあああああ!!!」
『お疲れ様』苦笑&なでなで←よく知っている
フィン「気持ちは痛いほどわかるよ」嘆息&瞑目
アスフィ「長く生きていればざらにありますから」
ノアール「本当に」
深く二度頷く中、フィアナが重々しく口を開いた。