第66章 穢れ
「今世」という人生を経て築かれた『「霊体」が宿す意思』。
「始祖神」「前々世」「前世」「今世」と多種多様の人生と体験に伴う人格と記憶と共に『「魂」が宿す意思』。
それらの意思が一つとなった時、凄まじい力が呼び起こされる――『共鳴』と呼ばれる現象である←1461,1998ページ参照
元来、決して重なり合うはずのないものということは確実明白。
本来ならば誰しも決して出すことは出来ない。
魂の意思も、霊体の意思も、双方の違いなど把握しようがないのだから当然だ。
だからこその『魂の力』であり、その強大さは類を見ないほどのものとなる。
だからこそ、己という意思が完全に一つとなった時…比類なき力を発揮する――
今回は共鳴とは違い…完全なる一体化を伴った。
言うなれば『合一』――
異なる意思同士、それらの敷居、隔たりを崩し、互いに譲れないものを理解し合い、明確にし、一つの道を生涯共に進むと決め、合一化したことに伴い生まれた、新たな力でもあった。
それがはっきりしているかいないかだけでも、それに込められる意気込みも、懸ける想いも、発揮される強さも、大きな隔たりが発するほどに違う。
故に――魂の力の力強さが増した
その片鱗は…実は既に出ていた。←2948ページ参照
魂も、霊体も、一切合切関係なく己という存在としたあの時に…
魂の力を、己という力へ昇華して…
それらを通じ――力も、意思も、比類なきものへと進化した
『他を傷付けまいとする精神』や『命を守ろうとする信念』はそのままに、戦う覚悟を身に付けた。
前者を貫きつつ、後者もまた貫くことを選んだのだ。
それに伴い…己が取る言動に、迷いがなくなった。
覚醒した、とも言っていいほどに…凄まじい変化だった。
ケイト「私は…私を貫く」
その言葉に、それまでの経緯と過程を知っているが故に感極まった者も非常に多く、多くが感動と共に咽び泣いていた…
のだ…が……
ケイト「スカートめくりしてみてもいい?」
スパァン!!←脳天へ平手打ち
アスフィ「何考えてるんですか!!!!////」憤怒
ケイト「いや、だって…;
一度でいいからしてみたかったことで…夫婦だし?」首傾げ
『却下!!!!』
次の瞬間、猛反対を受けていた。
貫くと言っても…少しずれている所は相変わらずだった;