第66章 穢れ
いじめっ子「た、助けて!!」
ガシッ!!
ケイト「いじめの行為も全部、冗談だって言えば、促されるまま謝りさえすれば、私が負った傷も、恐怖症も、欠陥も、喪った時も笑って「許されて当然だ」って言動で示してたよな?
だから…ここで、裁きを受けろ。
(ノアール「私も、連れていって!」)
!!(瞠目)
(ブランシェ「私にも守らせてよ!!」
アイズ「(私達を)守ってばかりいないで、(私達にもあなたを)守らせてっ!!」
アスフィ「その心に、私達を置いて下さい。忘れないで!」
ティオナ「絶対、守りに行くから!」
フィン「もう…ひとりじゃないだろう?」)
………
(………皆…(ジワッ、涙目)
………わかってる……
私怨に任せたって、世界ごと全部消したって…絶対、満足しないって。
たとえ消しても…嬉しくも、何ともないって……
だから…決めたんだ……
選んだんだ、「私は、傷付けたり、殺したりなんかはしない」って…
その先はもう…知っているから……←737ページ参照
私(始祖神)が産まれたのは…誰かが全てを消した後で……誰も、何もない時だったから………
それからの毎日が…フレイヤや、皆との日々が…宝物となってくれた。
本当に…そうだって…どんなものでも、大切なんだって……思ったんだ……
私は……それがあったから…
『あったからこその、私』なんだ」
時間にして、僅か数秒…
フラッシュバックにより、恐怖を上回るほど膨れ上がった殺意は……
皆の温もりで、想い出で、気付けば埋まっていった。
いや…愛しさへと変わっていた。
皆へ出会う為の、欠かせない経験、一部として――
ケイト「お前のような、好きに出来ることをはき違えて、好きに生きればいいと、人を人と見ることをやめて!人を見ずに、自分のみに『強制してでも』合わさせようとする!!そんな手前勝手な連中は、この国には要らん!!!
自分中心に、力に、主導権に、高圧的な言動で、人を、物事を、全てを思いのままに動かそうとする奴は要らん!!
自分の為だけのそれとしようとする奴は、断固として入れん!!!!」
いじめっ子「な…」
だからこそ…ちゃんと、伝えて…追い出す!
そう決めた。
前に踏み出す為に…自分の為にも戦う、あの発言を実行に移す為に。
震える心を、身体を、奮わせて――!!