第66章 穢れ
皆を守る!自分も守る!!
もう――誰も泣かせない!
心配してくれる、大事に想ってくれる人達に、守ろうと駆け付けてくれる大事な人達を…もう、泣かせない!
その為に、戦う!!
ケイト「発言権や主導権なんざ誰が与えるか!
人を不幸にしてでも自分の幸せを追い求められる、叶えて幸せだと笑える!
そんな人間に与えれば、与えてしまえば、そいつの思う壺だ!その時点で不幸にさせるのも正当化されるんだよ!!
長年害し続けてきた立場で、人のせいにするなと正当化しようとする人間に、人権なんざ与えない!
人を不幸にして得る幸せなんざあって堪るか!
ボケ!!
不幸にして、笑える人間が、人間であって堪るか!
虐げてまで自分を守れる人に、貫ける人に、守られる権利なんざ要らないんだよ!
その思い通りにいかない怒りと、それを与えた人に対して
害したくないだとか、痛いだろうなとか、そうやって踏みとどまれる。
人の心を持った人にこそ、守られる権利があるべきだ!
だからいじめがなくならないんだろ!!?
人を不幸にしてでも幸せだと思える人間がいるから!!なくならないんだろ!!!?
前までは…つい昨日までは、傷付けるかもしれないと、戦うことすら忌避していた。
けど、今は違う!
傷付けてでも戦う覚悟を、自分の為にも戦う、貫く覚悟を決めた。
どうあっても…いじめっ子やDV野郎は犯罪者だ!
犯罪を犯してでも自分を貫いて、不幸にして、それで得た幸せを笑えるクズ野郎だ!!
そんな奴は…死んでも守らねえ!!!」
震える手で、通せんぼした。
父の、心を折られ続けたそれに…心臓への一撃や、蹴り上げ、殴り、職場のストレス発散にいくらでも付き合わされて、こちらには付き合ってはくれない。
いじめっ子でも同様に…心を砕くことなど一度としてなく、延々に勝手に振り回され付き合わされ続けてきた。
どちらも奴隷のように…心も、意思も無いものとして、扱われ続けてきた。
当時のそれが蘇り、震えが止まらない。
それでも…伝えたい言葉は、しっかりと叫んだ。
そんな折だった…
フィン「よく言った」微笑
ぽんっ
後ろから肩に手を置いて、頭を撫でてから私の前に回り、盾になろうとするかのように、目の前に立ってくれた。
瞬間……温かな何かで満たされて…震えが、見るからに止まった。