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Unlimited【ダンまち】

第11章 雪と真相





ロキ「ここまで聞けばわかるよな?」

フィン「ケイトの霊感か」

ロキ「その通りや!」

ガレス「よもやそんな大昔からゼウスが係わっておったとのお」

ロキ「ほんまになあ;」

リヴェリア「呆れるばかりだな;」片目瞑&溜息


ロキ「ま、まあともかくや。まだ続きがあるからちゃんと聞いてやー?」

こっくり

そう本腰を入れようとするロキに、僕らは黙ったまま頷いた。



人の感情を感じ取れてしまう彼は、増えに増えすぎた領民によってたくさんの感情が雪崩れ込んでくるようになったことに苦しんでいた。
晩年まで耐えていたが、次の領主は自分だと言い張る人が出てきて我先にと争い出した。

争い合う身内に、彼は一人を領主と決めて去っていった。
人の柵(しがらみ)に嫌気がさし、安寧の地を求めて出ていくことを決めた。


その出ていった旅先で、彼は精霊と出会った。精霊の地もまたモンスターの魔の手が及びかかっていることを聞いた。

そして彼は飛び出していった。精霊の暮らす地に、精霊に導かれるまま。


その地の名はアルルェーチェ。精霊の楽園だった。

そこはモンスターがまだ及んでおらず、人間達もまたそこに逃げ込んでいた。


彼はそこを護る為、必死に剣を振るい護り切った。

傷を負ってもなお倒れず、モンスターの灰に塗れながらも戦い抜いた。

強大な敵、無数のモンスター…それらを前に一歩も引かず、懸命に戦い抜いた。


三日三晩の時間が流れた後、ようやく全てを倒しはした。

だが…彼は彼の地に倒れ伏した。血を流し過ぎたのだ。
いくら傷を癒そうとも、失った血は決して戻らない。

彼を助ける為、それを頼んだ精霊は彼の死を憂い…その身を捧げた。

世界で最初の精霊寵愛の顕現者となった。
いくら傷を負おうとも、毒を盛られようとも、瞬く間に受け付けない体となったのだ。

失った血は決して戻らない。回復に時間はかかったが、彼は完治して目覚めた。


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