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Unlimited【ダンまち】

第66章 穢れ





リヴェリア「それら全てを明かせば社会的地位などどうとでも出来るというのにしないという選択を取った。
実にあいつらしい…

結局は人の為、同じ思いをして欲しくないだけというエゴだと本人は言うが…
本当に自分の為ならば、自分の精神の安定の為に暴れる。


あいつはただ…(くしゃ)←額に触れる前髪を右手で掴み上げる
幼い自分と同じ、痛め付けられるだけの、苦しむ人の姿を見たくないだけなのだというのに……(涙目)

重なるそれが…放っておけない優しさだというのに……

そんなものが、自分勝手であるものか…っ!
……馬鹿め」ぽと

涙が一粒落ちるが、意に介さず続ける。


ガレス「うむ…人情というものだ。

それらに対して、「仕返しをしないこと」はされて当たり前、寧ろ殺さないでやっただけ有難いと思えといじめっ子共は言うておろう。
平気な面をして、楽しいと笑い、のさばり続けた。今もそうじゃろう…


きつい日は特に…返事をすることは愚か、反応をする気力すら残っていないだろう。

その都合や様子も、見極めることも、尋ねることも、知ろうとすることも出来ず、ただ決め付けた。
一方的に追い詰め、合わせて然るべきと奴隷のように合わせることを、己とは違うただ一人のみへ追い求め続けた。



たとえ死ぬまで謝られても、されたことは消えない。死なれたとしても、殺したとしても、何をしたとしても…
何も報われるもの等ない。消えるわけもない。

人類全てに至るまでの憎しみは何をされようと決して消えん。


人へ求め過ぎる様は、まさに貪欲…
求めていいものと悪いものの区別もつけないその在り方は傍若無人そのもの。

他人は自分の人生をより良くする為の道具ではない。
互いに違った経験があり、それに基づいた価値があり基準がある。自分に合わせて変われと求める方が筋違い。

合わせようとしない人に合わせられるはずもない」

リヴェリア「当然の理だ。

聞かずに決め付ける人は特に…そういう傾向が多い。

ただ合わない人間というだけで、抱く基準や価値が違うだけで、いくらでもしていい理屈にはならない。
違いを認めたがらないのは相反する輩同士ぐらいだろう」

ガレス「相反するからこそ…互いを尊重し合い、譲れぬ所以外を譲歩し合い、兼ね合う必要があるんじゃが……

出来ん輩の方が多い。合わせようとすることさえな」


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