第66章 穢れ
ガレス「多人数に流されやすいのはどこでも同じか」嘆息
リヴェリア「「自分達の中『だけ』の正義」になってないか、そこが重要なのだと思う。
まず人の話を聞かないのが悪い。
人付き合いでも大事なのは対話だ。他へ話すことを怠り、知らぬ基準に他へ合わさせようというのが土台無理だ。
殊更…いじめっ子のその在り方で…ケイトは、話しかけることも出来なくなった。
ケイトの件でも然りだが…
周囲を気に掛けている余裕等あると思うか?いつ死ぬかもわからん、どういう目に遭うかもわからん、心身共に落ち着かん家庭環境で。
やっと学校で解放されたかと思えば、一切合切合わせて当然と家と同様に他から求められる始末。自らに合わせようという輩等一人としていない。
生まれ持った広汎性発達障害も抱えながら、産まれる前から父からの虐待やDVで抵抗したり声を出せば激化するという経験で身に植え付けられた障害も負い、勉強もしなければいかず、心身共に疲弊し反応も鈍り弱り切り続ける。
それらを無視されるばかりか、気付かずした不可抗力の過ちに出来なければお前が悪いと責め立てられる。基準を『教えられず』出来て当然と強要され、余裕もないそれに追い打ちを掛ける。誰も聞かない。理解しようとすらしない。歩み寄りもしない。
来る日も来る日も一日たりとも無い日は無く、いつまでもいつまでも…自らの発散に付き合わせてやったんだから感謝しろと殴り蹴り酷い時には殺そうとする父と同様に、同じ意見を持つよう求めてくる母と同様に、いじめっ子に振り回され、自身を保つので精一杯の姉に頼れず、心身共にぼろぼろになる中でも仕返しも異論も発することすら赦されず、多人数へこう思うよなというそれに同意させ、囲み、自身という個も心も意思も感情も意見も主張も何もかも…その存在すらもあってはいけないと強要される。
酷い目に遭わせ続け、遭わされないことも当然とさえ思い、幾度も幾度も一日も欠かさずし続ける。
いじめっ子も何もかもが環境を最悪にした張本人…自分を満たす為の道具としか周囲を見ず、ただ求め続けるだけの「悪の権化」とも言える。
人類全てに絶望するのも仕方ない…
父も母もいじめっ子も、自分を満たす為だけに周囲があるとでも思っているのだろう。
その為になら…ケイトたった一人如き死んだとしても構わない。
そう明け透けに見える」憤怒&歯噛み