第65章 新たな冒険
『正義なき力が無力であるのと同時に、力なき正義もまた無力』
ケイト『だから…守ってくれる人が居なかったから…私が鍛えるしかなかった。
体重差で押し負けちゃうから、筋肉付けるだけじゃなくて色々やった。
その結果、ストレス太りやら何やらで…まあ色々言われたりもしたけどさ……
事情も何も知らない奴が…見た目しか見ない。勝手な憶測でしか決め付けない。
そういう人ばかりだった。
でも…それすらも…今では感謝しているよ』
『それって…』
ケイト『^^
お前達の稀少さを…思い知ったからさ。
だからこそ…余計なんだと思う。
彼の住む世界…あれが侮辱以外に感じない原点は…
私がそういう絶望の中、死しか希望と映らない中で…今まで必死に生き抜いてきたから…なんだと思う。
私は…自分を犠牲にすることでしか、自分を保つことが出来なかった。
助けを求めた結果嘘つき呼ばわりされるし虐められるし…
もう二度と、助けを求めないと…あの時に誓った。
そうしなければ…また、同じ痛みや辛苦を巻き添えで母や姉にまで味合わさせてしまうと……
事実…毎朝怒号は必ずあったからね。どんなに上機嫌でも…
洗面台を占拠して職場の同僚のを叫んでて、何か触ったり刺激すればたちまち八つ当たりされるから何もしないけど。
その結果…家で父にも母にもずっと気を張り続けないといけない分、外じゃ気が抜けて放心状態になることがやたら多かったように感じる。
肩を叩いて話しかけてくれれば助かったんだけどね^^』
『そんな気丈に振るっていることすら絶対気付いてないでしょう…;』
ケイト『私さ…思うんだ。
全部、あってよかったって…今だからさ。
出会った敵も、皆…各々の事情や、経緯…それ故の価値観や感性もある。
ただ生きる道の食い違いから起きた戦いに他ならない。
身の回りで起きた全てが、各々の…自分も含めての『成長の過程の途中』だ。
道が違うだけ。選ぶ選択が違うだけ。
だから…衝突するなら大いにした方がいい。わかり合う為なら余計。
互いにモヤモヤするぐらいならさ(微笑&片目瞑)
校訓や喧嘩ルームを作ったのは…それでなんだよ。
だから……
気付かせてくれて…大事なもの(原点)を思い出させてくれて……
それが出来るようになるまで話に付き合ってくれて、本当にありがとう^^』