第65章 新たな冒険
夢の中
ケイトは私達の神の力により私達が伝えたい意思、夢の中で口々に言われる言葉を通し、想いを受け取っていた。
ケイト『そっか…ありがとう^^』
新たな道への出発点。学び。
それらを得、迷うことはあれど前に進んでいくことを決めた。
どれほど涙したとしても、当たり散らすことになろうと、傍に居ると…強く訴えかけてきた。
なら…それに応える以外の選択肢はない。
というケイトの想いが伝わってきた。
そもそも…助けが無くとも、自分が助けとなることを決断するものだから。
虐待やいじめを受け続ける最中、誰も聞いてくれる者も家族にも外にも誰一人としておらず、助ける人も味方すらもいない中で…
器が大き過ぎる…そう評されたが、本人(ケイト)は拒んだ。
増長したくはない。少しでもその目を減らしたい。
そうでなければ…傷付けても、迷惑をかけても、気にしない意に介さない人となってしまいそうだから。
それが一番怖い。だから間違えた時、すぐに指摘してくれる人に…私は傍に居て欲しい。
ストイックさ。真っ直ぐで純粋な点。
そこに惚れたのだと、私(アスフィ)は強く思った。
天然タラシと言われることもあったが…実は違った。
ただ…眩しくて、憧れて…太陽のようなそれに焦がれたのだと。
どんな扱いを受けようと決して腐らず当たり散らさず変わらぬ軸、加害者すらも一つの命と見て繋がる数多の命と感情の先を見据える先見の明、どんなものの感情であろうと軽んじず辛い想いをさせたくないと願う優しさ、傷付けず殺さない選択を取る高潔さ、決して曲がらぬ芯の強さ、出来る限り筋を通そうとする懸命さ、媚びる気は毛頭ない豪胆さ。
嘘は決して言わず、純粋に想ったことを伝える。人を惑わそう等しない。
裏も画策も無く、真摯に向き合える。利用等は決してしない。
自分が損をしてでも、迷わず相手の得を取れる。
そこに見返り等求めず、ただ相手の不幸に陥る姿を見るのが嫌だからというエゴだと伝えることで恩返しは不要だと自ら促す始末。
実際には…ただ、自分を幸せにしようと動く時間があるのなら、その時間で相手がより幸せになればとしか思っていないのに…
早い話…人が良過ぎる。
度が過ぎる程、気にし過ぎる。
相手がどうでもよくないから尚更。
いじめや虐待を受け続けてきた件も加わり加速したのだろう。