第65章 新たな冒険
『VR学習システム』と名付けられたそれは非常に軽く、ヘッドホンとゴーグルを一体化させたもののように見えた。
ヘッドホンは頭の上に来るそれを後ろに90度下げたようにも見える。
スピーカー付きの耳当てと後ろ頭を固定する柔らかく曲がらない器具、固定された耳当てを軸にし鼻より下には下がらない細長い透明な板。
透明な板で視覚情報を伝え、耳当てで聴覚情報を伝え
後ろ頭を固定する器具で上記した2つと共に脳へ直接伝え、脳内の信号を受け取って操作を出来るようにしている。
ちなみに、学習内容は親のスマホからでも見れるようになっている。
貰った日の晩
父「何だこの勉強システム」
母「ね、すっかりはまっちゃったみたい^^;」
「Sランク報酬ゲットー!
全ランクコンプリートうっひょぉー!!」
父「VRで勉強問題集かよ;」
冒険家モード
数々の罠、箱(正解以外爆弾)、戦闘、ボス戦を乗り越えろ!
クイズモード
数々のライバルとの対戦をするぞ。クイズ王になるのは君だ!
剣劇モード
襲い掛かる敵を最後のボスまで全て倒し、とらわれの姫を助け出せ!
母「だったんだけど…
それがね…
美人のお姉さん教師モードが欲しいってこの子が言い出して…;」
父「で、出来たのがこれか!?;」
母「そう。
で、美男教師モードもできちゃって」
他の家庭
「きゃー!!」
「ネネちゃん、もう寝なさい」
「はーい!」
再び戻る
父「仕事が早過ぎる!;今日貰ったばかりなんだろ?!」
母「そうなのよ。
それもタダ、本来ならかなり値段もするはずなのに…まあできたばかりだから試作品なのかもね?」
父「いや、それはねえだろ。
なんでも研究開発の部署じゃ、何千年も試験して配布してるらしいぜ?」
母「嘘?!」
父「マジだって。
そいつが言うには、領主がそんな危険なものを配布して領民を危険にさらすなって厳命されてるからだってさ。
領主様らしいよなあ~」ネクタイ緩める
母「……ホント…拾う神ありね」
父「うんうん^^」
母「……本当…申し訳ないことをしたわ;
うちのしんのすけが;」
父「ん?まだ何かあったのか?」
母「アクション仮面モードも出来たの;」
父「さらに作らせたのかよ!;」
母「まあ…それでやる気も出してるわけだし;
似たような子も多いらしいわ」