第10章 準備と発明
何分笑っただろうか…気付けば5分は過ぎていた。
フィン「ケイト?
ケイト?」つんつん
ケイト「……//」つーん!!!←頬が少し膨らんだまま顔が少し赤らんでいる
顔所か身体ごと逸らしたままのケイトに、やり過ぎたかな?と思った。
フィン「ケイトー?」
ケイト「ふんっ!!!」ぷりぷり
と同時に、少しだけいいことを考えついた。
フィン「……(にや)
つっ!あーしまった、指を切ってしまった」棒読み
ケイト「!!」びくっ!←振り向きたいが振り向けない
身体を震わせる様子を見る中、ひどい傷を思わせるようにやってみた。
フィン「もう一押し(にやり))
わー!出血が止まらない!
どうしよーう!」棒読み
ケイト「!!
(くるっ!)フィン!大丈…」ばっ!!
その瞬間、振り返ると同時に詰め寄ってきた。
次の反応がわかっていた僕はすぐ、全部の指に傷がないのを見せつけるように
一度掌を見せてから、それから手の甲を見せるということを繰り返した。
フィン「^^」グッパーグッパー
ケイト「瞠目)…
……(ぷるぷる)
…か」
フィン「ん?」
ケイト「バカァー!!!!!」
ぱあんっ!!!!!
全力の平手打ちと衝撃が僕の右頬を襲った。
僅かに後ろへたじろぐ中、ケイトは両目に涙を溢れさせながら叫ぶと共に詰め寄り続けた。
ケイト「死ぬほど心配したのに!!
フィンのバカ!アホ!人でなし!
(わなわな)フィンなんか…フィンなんか大っ嫌い!!」
両目を瞑って涙が飛び散る中、震えた声で叫ばれた。
その瞬間…僕の頭をある言葉だけが襲撃した。
想い人からの「大っ嫌い」…
それは、迷宮でモンスターとすし詰め状態になった方がマシだと叫びたくなるほどのものだった。
ケイト「うわああああああああああ;;;」
心を弄ばれたように感じてショックだったのだろうか。
いや…死んでいた方がよかったのは僕かもしれない。
そんな一抹の考えがよぎった直後、致命傷を越す大ダメージを喰らった後のように床に倒れ伏した。
その後…
ショックのあまり床に沈み込んだ僕は、死体のようだったと言う……
ロキ「どないした!!!?;」←第一発見者の感想