第65章 新たな冒険
校長「だが責められれば、何か言われれば、フラッシュバックで傷付く。
してはいけないことというのは相手が一番わかっておる。
だが、ただわかっていない相手もいる。そのものにのみ私達は言おう。
教師は見抜けるからの、神の石のお陰で。
だからお主は…自らを成長させる為、頑張りなさい。
成長へと繋げなさい。
無理しない範囲でね」
トール「はい!頑張ります!!」
校長「よく出来た子じゃ」
トール「そこまで…ここでは見てくれるんだ!
頑張るぞぉー!!」
そう走っていくトールの背を、校長先生は温かく見守っていた。
ちなみに言うと…学舎では昨日、殴り合う喧嘩ルームが各校舎に新設されたばかりだ。
校舎は初等部、中等部、高等部、特等部に分かたれている。
初等部は0~4学年(妊婦~3歳)、中等部は5~10学年(4~9歳)、高等部は11~15学年(10~14歳)、学年の数字はその年になる年齢を示している←1882,2648ページ参照
喧嘩ルーム、タイマンを発動した後、着の身着のままで武器も使えず、素手の殴り合いができ、どちらかが降参した後、解除されると共に傷も治る。
外からの音は一切聞こえず、遠慮なくぶつかり合えるのだ。
差し当たっての朝礼の一言がこちら
↓
校長「どうあっても合わない時、譲れないのならば…全力で殴りなさい。
譲れない限り、力の限り、殴り合いなさい。
そしてそれを、糧にしなさい。
^^
必ずそこには、学びがあるから。
それを経て、社会に出た時に同じ譲れない出来事が起こればどうすればよいか。
そのやり方を身に付けなさい。
皆で考え、編み出しなさい。
力も言葉も、どちらも同じです。
どちらも殺し得る。
だからこそ責任が問われる。
だから法律で定められている。
学舎にいる内に、社会に出る前に、身に付けなさい。
言葉を使う上において大切なのは他を慈しみ、思い遣り、慮ることです。
傷付ける言葉、姿勢は、使ってはいけません。
自分だけでなく、他の人まで傷付ける。使った本人まで傷付け兼ねない。
心しなさい。
それが皆を守ることへと繋がる。
個は皆を守り、皆は個を守るようにしなさい。
諍いや不穏の種は除いておくに限る。
互いに…お互いが譲れないものが違うだけ。
一人では生きてはいけない社会なのですから」