第64章 新たな指摘
フィアナの言葉に即座に二度頷く中、突如口を開き言い出した。
フィアナ「悪意には悪意を返しましょう?」
ケイト「やです。同類に成り下がりたくなんかは無い」
フィアナ「ね?善性でしょう?」
『知ってます』
フィアナ「まあそれはそれで置いといて…
言いがかりとして受け取り、妄言をぶつけ続けてくる輩は放置しておきなさい。
それよりも…あなたの心の問題よ。
その執着は彼の毒を受け続けたから、と言っても…元々が見過ごせないタイプだから余計ね…
今、浄化するわ」
ぽおおおおおお
そう言いながら、神の力による浄化の光を浴びせた。
ケイト「!!」
フィアナ「どう?少しはマシになったでしょう?
あなたの魂や心は、どんな魅了もかかり得ないはずなのだけれど…予想以上に酷いわね。
で…少しは流せそう?」
ケイト「え…う、うん。
あれ?;何で?;」??
両手を見やり、今までの閉塞感が嘘のように晴れたということを打ち明けるケイトに、私達は微笑んだ。
ああ、やっと解放されたのか…と。
フィアナ「問題点の提示、最小限かつ子供でも守れるよう配慮し抜去へ。
さあ、頑張りましょう!」
ケイト「今日は仕事の日じゃないから…;
それよりも小狼達を学舎へ案内しないと。
それと地獄落ちの要因全てを纏めて法令を厳密化してこよう!」
だっ!
そう走り出していき、二度と振り返ることも無く走っていった。
アスフィ「……どれほど強力な毒だったんですか…;」
フィアナ「思った以上だったわね;
魂の根にまで深く侵食されていたわ;」
ノアール「え?;何それ;」
フィアナ「それほど奥深く、ということよ…核まで侵食されていたら取り返しのつかない事態になっていたわ;
核を種とすると、種から見て根に値する部位だから…かなり危うかったもの;
まあ…あれだけ、悪い人じゃない、そんな人じゃないのに、と神様相手に食い下がり続けた時点で…←2299~2301,2455,2467ページ参照
壊れたテープレコーダーのように異常に言い続けている時点で、彼の毒に侵されていることに気付くべきだったわ;
気付いていない時点で、あれほどだったもの…;
必死に地獄落ちを回避させようと躍起になって関わり続けていたのだから…ブレないケイトであっても、あれほど影響を強く受けても不思議ではない」頭を振る