第64章 新たな指摘
防音の結界を張っていてよかった、と内心で安堵する中…
やっと聞けた弱音に…少し驚愕しながらも……僕は…
叫んでから…震えたまま俯くケイトに、愛しさが込み上げ…微笑んだ。
フィン「…(瞠目)
(微笑)
大丈夫だ」
ケイト「!」瞠目&顔を上げる
フィン「ちゃんと見ているから、大丈夫」
ケイト「…
っ…」ぷるぷる
ぽとっぽたたっ
フィン「!
ケイト?」
そう手を差し伸べた瞬間、すぐ言葉は返ってきた。
ケイト「ごめん…大丈夫(ぐすっ)
嬉し泣き、だから;←双眸から零れ落ちる涙を掌で必死に拭い続ける
心配かけて…ごめんっ
ありがとう」
声まで震わせながら…子供のように咽び泣いていた。
しゃっくりまであげながら…震えながら…怯えるような表情から一転して、安心したような表情のまま泣いていた。
笑みなど浮かべる余裕もなく…しゃっくりまであげて。
ケイト(『ちゃんと見ているから、大丈夫』
その一言だけで、どれほど救われただろうか。
ちゃんと、伝わっているだろうか。
それだけが不安で仕方ないっ;)ぽろぽろ
ひっく、えっ
そう声を漏らしながら泣きじゃくるそれに、頭を撫でながら諭すように語りかけた。
フィン「くす)伝わっているよ…
それに…たとえ皆から口々にいくら言われたとしても、変わらない(頭を振る)
変わるはずもない…
そんな人じゃないとわかっている。
というより、既にわかり切っている。
見る目も無い、まともに見る気も無い、そんな節穴な人間と同じにしないでくれ。
その噂を鵜呑みにするほど、軽い関係ではないのだから」微笑&なで←ケイトの左頬に右手を当て撫でる
ケイト「っ;;;」ぼろぼろぼろぼろ
鼻水と涙でぐじゃぐじゃになった。
が、それに対してフィンは困ったように笑い、汚いだろうに…
そっと、自分から私のそれらを拭い、頭を撫でて抱き締めてくれた。
ケイト「もう死んでもいいいいい;;;」わーん;;←号泣
フィン「弱ったなあ、死なれたら困る^^;」
結局…安心し切ったようで寝入ったそれに、僕は起こすことなどできる訳もなく…
遠征から帰る日の変更(2715ページ参照)については言えなかった。
僕のテントで共に寝、明日の朝になってから帰らせ、何事も無かったかのように3人より早く起きたていを装ったそうだ。