第64章 新たな指摘
ルパン「はぁー…(天を仰ぐ)
困ったもんだよなあ」
フィン「ああ…
だが、そう簡単には覆らないだろうこともわかっている。
それまでが…それまでだけにね。
遺される側の気持ちは、痛いほどわかっている。
人へ味合わせたくない半面、味わいたくないのもまた事実。
いない世界でなお生きていかなければならないのは、誰しもが同じ。
その地獄が幾度も訪れ、その度に自分一人だけ残されてきた。
心の奥底では、死を唯一の希望と思い、望んでしまっていた。
仕方のないこととは言え、放ってはおけない。
それに関しては既に荒療治をした訳だが…←908~915,921,922ページ参照
一部分は覆りこそすれ、全ては…そう簡単には覆らない。
自分だけはいくらでも追い込んでいい、そう捉える価値観や習慣を覆さない限りは…」
ルパン「なるほどな…
その為に俺達ゃ利用されたって訳か?」
フィン「くす)…言い方を変えればそうなるかな?
だから…お詫びとして受け取ってもらえたらと思う。
勿論、感謝の印としてもね」
次元「どうする?ルパン
一見、定住権と家は貰っておいて損は無いが…罠の可能性も」
ルパン「…王命とかで命令したりは?」
フィン「それは断じてない(きっぱり)
何よりケイトの主義に反する。
僕達の方針としては、相手の意思を第一に尊重して行う。何事であってもね」
ルパン「ぷっ…はっはっはっ!^^
気に入ったぜ(にや)
いいぜ?」
次元「…;
おい、国に縛られる気か?」
ルパン「ちげーなあ。
おたくの国の方針がたまたま合っただけだ。
それに…聞く所によると、離れたければいつ離れてもいいっつぅ感じだからな」
フィン「ああ。
基本は来る者拒まず、去る者追わずだ。
ただし…国に害する未来を与える者は入れないけれどね」
ルパン「だろ?だからだよ。
安心して過ごせる、でもって個人情報は完全に秘匿済み。
これ以上ない隠れ家だ」
次元「…いいんだな?」
ルパン「ああ。腰据えて付き合っていこうじゃねえの」
次元「はー…わかった。
仕方ねえから付き合ってやる」
ルパン「恩に着るぜえ、次元^^」ぽんっ←次元の肩に手を置く
そう言い合う中、フィンは再び頭を下げた。
フィン「巻き込んでしまって済まない」
ルパン「勘違いすんな。やりてぇからやってるだけだ!」