第64章 新たな指摘
当時も状況も真実も何も知りもしない他人が嘘だと決め付け、自らが求めた助けに対して好き放題語り、噂を流されて嘘とされ、それらの影響をモロに受けながらも…
助けなど人に求めた所で無駄だと身をもって味わい尽くしたとしても人を切り捨てられず…その心情など知らぬ存ぜぬとでも言うように他は、無抵抗を貫き続けるあなたへの蹂躙を続ける。
それでも結局は…あなたは…どれほど憎くても、怨んでいる相手であっても、その幸せを願ってしまう。
自ら傷付ける言葉を吐き掛けず害さず殺さず、迎撃であっても殺さず傷付けずを徹し、気絶させるだけに留めている。
傷付けられてきた自分と重なってしまうから。
他に虐げられ、味方も一人もおらず、主張の強い輩に事実を好きなように捻じ曲げられ、決め付けられ、理由を擦り付けられ、得も知れぬ苦痛に苛まれ続けながら…他に当たれぬまま、自らのみを責め、当たり続ける…
人の先を見据え、憂い、哀しむことのできること。
それこそが…人として最も大切なものであり、優しさだと思います。
あなたは、あなたを…そんなに卑下しないで下さい」
ケイト「……難しいよ」
アスフィ「もっと…自分に優しくしてやって下さい」
ケイト「…」
アスフィ「…再三言うようですが…やはり、気掛かりなんです」
ケイト「…わかってる……
出来得る限りは…頑張る。でも…足りない時は、埋めて」
アスフィ「ええ。勿論です」
アル「温める!」
ディ「よしよしする!」
アル&ディ『ぎゅーする!』
ケイト「瞠目)!
…(微笑)←目を細め微笑む
ありがとう^^」なでなで←五ェ門に抱き上げられたままのアルとディの頭を撫でる
ノアール「…所で、何で五ェ門さんは泣いてるの?;」
五ェ門「感無量…」ジーン&震
テロップ『英雄譚も読んで身の上を知っており、その心情は察するに余りあるから』
同情を呼んでいると貶されることもある中、結局は何も言い返さない。
争い事を嫌い、先のことを憂いているからこそ…考え過ぎて行動に出せない。
それらの心情など知らぬ愚か者共は知った口を叩き、自らのみにとっていい噂を真実として流し、苦しむ姿を想像し嘲笑う。
そういうクズ以外…人間にはいない。
彼女のような人種は、数えるほどしか…この世にはいない。
いい人など…漫画や絵空事、物語にしか現れはしない。