第64章 新たな指摘
ノアール「自殺していると結末が見えるの?」
ケイト「ああ。
自殺なんて…成仏と同時にすぐ転生させられて、自殺する瞬間までと全く同じ人生を繰り返させられる。
人物が違うだけで…経験は全てさ」
『なるほど…』
リュー「妻や子…もしや友人達も全てですか?」
ケイト「そう。守りたかったもの全てを殺された」
ノアール「やった!」
ケイト「気持ちはわかる;(項垂れる&瞑目&嘆息)
実際は妻の腹に1人生存してたが、全員死んだと勘違いして自殺した」
ティオナ「でもケイトは?;
大丈夫だったの?無能の命令を聞いて」
ケイト「無能って…;」たらたら
リュー「ただ自分で守れない可能性を上げているだけですからね」
ケイト「あはははは…^^;
あっちの前世の私も全く同じこと言ったよ;
私はジョット達より強過ぎたし…武力低下の命令を聞かなかった。
「襲われた時、自分より強い敵ならば主導権を握られ、権利も与えられず思いのままに捻じ伏せられ、守れない状況を打破できない。
その命令は、守りたい大事なものを守れない可能性をただ引き上げるだけに過ぎない。いつまでも自分より強い敵が現れないと思ったら大間違いだ」とも…
その進言も助言も全て蔑ろにしてきたさ、ジョットは…彼は、そういう奴だった。ツナと全く同じさ。
助言も、忠言も…自分と相反するものならば、理解できないものならば、平気な面して蔑ろにする――」
ノアール「殺したのは…遺族と結託した反対勢力?」
ケイト「ああ、そうだ」
アスフィ「自分で自分の首を絞めてますね;」
ティオナ「寧ろ力がないと守れないけど?;
守りたい数が増えたなら余計だよ」
ケイト「まあこれも全て自業自得…
でも本人はそんなこと思ってすらもいない。
あんなに図々しいなんて…自分本位だなんて……
自分本位な考え方で突き進んだ結果、当然の報いだろう…
力で無理を押し通せば、必ずどこかで支障が生じる」
「「「無理を通せば道理が引っ込む」」」
ケイト「うん、それ。
ホント…進歩ないな…;
「幾星霜を経て今日に至る?
軽率な行動は慎め。
死んだ後も責任を取れる言動を取れ」
そう伝えても「?」で首を傾げるだけ。
殺したことを償わない行為を敢行し続けて、遺族や…周囲の人達に泣き寝入りを強要する姿勢は…大人になっても変わらずだった。